士業・専門家2.0~資格は信用になる~

みなさん、こんにちは!生前対策・家族信託コンサル専門、司法書士の斎藤です。

好評をいただいたので、先週に引き続き、株式会社船井総合研究所の「相続・財産管理研究会」の年度総会において、MVP時の受賞講演の内容の後半の記事をブログで公開します。

前回の記事 》株式会社船井総合研究所にて2018年度MVPを受賞しました

情報が氾濫している

この10年で情報量は何倍になったと思いますか?

10年前というと、iPhoneが2007年に登場してまだ1年という状態です。僕自身も勤務先からiPhoneを支給されて利用していましたが、まだまだ通信速度も遅く、サクサクと使用することができない状態でした、、、
その時はまだまだガラケーが普及していた時代。まだまだテレビ、ラジオ、雑誌、新聞などの媒体が主な情報の発信源でした。

我々の業界でも、2007年ごろから過払い金返還請求の広告が新聞折込広告、電車、テレビ、ラジオなどいたるところに広告が投入されるようになりました。お客様に自社の情報を届けるには、マスメディアを通すことが中心だったため、広告費として多額の資金が必要です。

つまり、規模が大きい会社、法人でなければ、その資金が用意できず、必然的にビジネスを行うためには売上、人数、規模を大きくする必要がありました。規模がないと情報を発信することができないのです。

現在は、どうなっているか?一説では、今から20年前の1996年から10年後、iPhone発売前の2006年の10年間だけで選択可能な情報量は531倍になった(総務省のデータ)とも言われています。

2018年で考えるとさらに情報量が氾濫しています。これは、インターネットが原因です。メルマガ、ブログ、Facebook、Twitter、、、、など今では個人で気軽に情報を発信できます。ペライチなど、技術がない一般の方でも無料でHPをつくれるサービスもあります。大きな法人に所属していなくても、資金力がなくても、誰でも情報を発信できる時代になっているのです。

ということは、情報が溢れすぎて情報を発信した側の広告が見てもらえなくなるということが間違いなく起こります。実際に皆さん、テレビ・ラジオを活用していますか?僕自身、YouTubeやネットのニュースサイトなどネットで見たいものを見るし、情報収集しています。なので、朝のニュース以外、テレビをほとんど見ませんし、雑誌も買いません。見たいものを見ていますが、それでも見たい記事、情報、それがありすぎて全てを収集し、見きれない状態です。


情報が溢れすぎて、脳が追いついていない。

例えば、「横浜 相続」と検索しても先生の顔写真、業務内容、、、、同じような相続サイトが乱立しており、どこがいいのか選べません。例えば、自分と同じ仕事をしている人を見つけようとすると、ウォーリを探せと同じ状態となってしまう。どこも同じサイトが並んでいて、最後に判断基準がわからない比較できるのは「価格」になってしまいます。しかし、価格競争では、事業者は商売にならないです。

この話は、WEBがそもそも浸透していない地方エリアであってはHPはとにかく作ったほうが良いです。情報がないので、それだけで差別化できます。でも、情報が溢れた地域では、皆同じことをやっています。
そんな状況でお客さんは皆さんの事務所にたどり着けますか?

お客さんはなぜあなたに相談したいと思うのか。選んでもらえる工夫が必要となってきます。。自分自身を選んでもらうためには何が必要か考えなければなりません

小規模事務所でも成立する世の中になる

その中で考えなければならないのは、「なぜ、あなたにお願いする、相談をするのか?」ということです。僕はこれからの時代、司法書士をはじめ、士業・専門家は意外と「原点回帰」なのではと考えています。


それは、なぜか?先ほど話した通り、情報が氾濫しすぎていて、お客様は選べないからですね。

僕自身もWEBサイトを一部見直そうかと思い、制作会社に相談しようと思い、WEBで検索しました。でも、制作会社がありすぎて選べないんです。だから、何をしたか。信頼できる知人に聞いて、制作会社を紹介してもらいました。
情報がなかった時代では、信頼できる人に紹介してもらうしかありませんでした。今は、情報がありすぎる、だから、選べなくなっている、そこで「信頼できる、信用できる人」に相談する、原点回帰が起こり始めているのではないかと思うのです。

今までは売上・規模を大きくしなければ、資金力がないため、情報発信できなかった、、でも、今は、SNSをはじめ無料で情報発信ができ、しかも、全員に好かれる必要はありません。その中で、自分に共感してくれるその人に刺さればそれで十分です。
そのうえで、今までの既存業務だけでやろうとすると、過去の僕と同じように低単価に陥ります。今は、民事信託をはじめ、僕らには法務コンサルを軸としてコンサルティング業務ができる道があります。
まずは、それを始めればいい。

でも、今後は信託もいつかコモディティ化します。

その流れが見える中、自身の士業という資格にとどまらず、視野を広げ、不動産、保険、事業承継、コンサルティング、、、と自分の好きな、得意な分野と枠を広げ、サービスを提供していけばいいのです

手続き業務がコモディティ化し、徹底的に業務効率化できる時代、処理に割く時間、人数は最小限にできます。信用があり、今までのお客さんに誠意をもって対応していれば、必然的にお客さんは戻ってくるし、紹介が生まれます。

例えば、信託コンサルをやっていれば、信託組成後の自宅売却、施設入所、本人の死亡・・・等点ではなく、線としての顧客との付き合いができるからです。
大規模事務所でなくても、小規模でも十分成立する時代になったのです。

士業・専門家2.0

今後、考えていかなければならないこと、それは、資格が信用になるということです。
情報が氾濫し、なんでも調べられる世の中になりました。そういった意味でいうと、我々が提供していた、「情報提供・情報処理」の時代は終わりつつあります。

教育学者の藤原和博さんの話でもでてきますが、今までは答えが決まったことをやっていた「ジクソーパズル」を提供していた時代から、顧客の課題を聞き、解決するための青写真を設計していく「レゴ」をつくる時代になりつつあります。「情報編集」の時代、士業・専門家2.0の時代です。

あなたは何を幸せの基準にしますか?売上?規模?利益?本当にやりたいこと?ワクワクすること?他人と同じことをやる?僕自身、大手取引先に突然切られたこともあり、変わり続ける、そして、他人と違うことをやるということを必然的に追い込まれたので、やりました

その結果、今があります。

資格は信用になる


中小企業診断士という資格、この資格は、資格自体に独占業務はありませんでも、信用はあります(変な他意はありません)情報が溢れる時代、今後、僕は資格が信用になると思って仕事に取り組んだ方がいいと思っています。

例えば、僕らは相続業務に携わっていますが、印鑑証明書、権利証も預かり証なくして、預けてくれる、名寄せや保険証券も見せてくれる、それは、「司法書士」という資格には先人たちが培ってくれた信用があるからです。

信用を地域でつくり、自分のファンをつくっていくそして、やりたいこと、やりたいビジネスをやっていけます。

僕自身は、世界中のいろんなところを見に行きたいし、自分が感じたことを自分の言葉で、同業をはじめ、皆に伝えていきたい、そして新しい士業の仕事をつくっていきたいし、それを仕事にしたいと思っています。

皆さんは、資格が信用になったとき、その時、何をしますか?

今日の記事はここまで。また、次回をお楽しみにしてください。

コンサル案件受注のためのポジションづくり考えていますか?

インターネットの普及により、業界・資格の壁は溶け始め、「相続」という一つの業務をみても、士業の他、金融機関、不動産会社など多くの業種が取り組みを始めており、競争は、以前と比べて非常に激しくなっています。もはや「○○士」・「○○認定資格」といった資格だけでは、事務所・会社を経営することはできません。夢を持って資格を取得したにもかかわらず、

この現実に多くの先生業の方が悩んでいます。また、AI・IT化の進行により、手続業務は簡素化されつつあります。しかし、その一方で高単価コンサルティングを手掛け、顧客との継続的な関係をつくっている先生もいます。

そんな中、お客様への提案時にどうあるべきか、どのように生前対策コンサル案件を受注していくか、をお伝えするセミナーを開催しています。

【生前対策・家族信託提案力アップセミナー】
日時  2019年1月16日水曜日 14時00分~16時00分
2019年1月23日水曜日 9時30分~11時30分 【満席】
2019年2月13日水曜日 9時30分~11時30分
会場 株式会社東京八重洲ホール

★セミナー内容★
◎10年後、あなたの仕事はある?ない?
◎AI・IT化によっておこるチャンスとは?
◎生前対策業務における確認すべきポイントとは?
◎選ばれている士業・専門家の専門家のポジションニングの秘訣
◎手続き代行から生前対策コンサルに転換するには?
◎家族信託・生前対策コンサル業務における商品設計のコツとは?
◎士業・専門家2.0とは?~これからの士業・専門家の姿~

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