2024/7/11 2024/7/11

外国人ビザ

経営管理ビザの審査期間はどれ位?ビザ取得までのスケジュールも解説

日本で会社経営をしたい外国人にとって、経営管理ビザの取得は日本に中長期滞在するために必要不可欠な手続きです。

経営管理ビザの在留審査の処理期間の平均日数は、81.3日出入国在留管理庁の令和6年1~3月分の公表データ)です。

しかし、経営管理ビザの要件やビザ取得にあたって必要な手続き全体のスケジュールについては、複雑で不明な点が多く、どのように手続きを進めればよいか悩む方も少なくありません。

今回の記事のポイントは下記の通りです。

「経営管理ビザの在留審査の処理期間の平均日数は、81.3日(出入国在留管理庁の令和6年1~3月分の公表データ)である

経営管理ビザ取得の要件としては、事業の規模(資本金500万円以上又は常勤職員2名以上)を満たすこと事業を行うための事務所が日本国内に存在すること事業に安定性・継続性が認められるものであること3つがある

✓経営管理ビザを取得するまでのスケジュールと期間としては、会社設立と事業所確保(1~3ヵ月程度)、税務署等への各種届出(2週間程度)、必要な営業許可などの許認可(1カ月程度)、経営管理ビザ申請の準備(1カ月程度)、入国管理局による経営管理ビザ審査期間(2~3ヵ月)といったものがある

経営管理ビザの取得前に、外国人経営者本人が日本国内で事業活動を行うことはできないため日本人又は日本国内で就労できる外国人による事業運営や物件のフリーレントなどの交渉を検討する

本記事では、経営管理ビザの取得に必要な要件と、その審査期間について詳しく解説します。さらに、ビザ取得までのスケジュールもご紹介し、スムーズな申請プロセスをサポートします。

1.経営管理ビザ取得の要件

経営管理ビザを取得するためには、いくつかの要件を満たす必要があります。これらの要件を理解し、適切に準備を進めることが重要です。以下に、主要な要件を詳しく説明します。

1-1.事業の規模(資本金500万円以上又は常勤職員2名以上)を満たすこと

経営管理ビザを取得するためには、事業の規模が一定の規模を満たしていることが求められます。具体的には、以下のいずれかに該当する必要があります。

  • 資本金が500万円以上であること
  • 従業員を2人以上雇用していること

これらの基準は、事業が継続的に運営される見込みがあることを証明するために設けられています。

1-2.事業を行うための事務所が日本国内に存在すること

経営管理ビザの申請には、日本国内に事業を行うための事務所を確保していることが必要です。この事務所は、実際に事業活動が行われる場所でなければなりません。

 事務所は、居住スペースと一緒になっていないことが求められます。

例えば、自宅の一部を事務所として申請することは認められない場合が多いため、専用のオフィススペースを用意する必要があります。これは、事業の独立性と真剣さを示すための重要な要件です。

1-3.事業に安定性・継続性が認められるものであること

経営管理ビザを取得するためには、事業が適正に行われ、安定して継続的に運営される見込みがあることを示す必要があります。これは、事業計画書などの提出を通じて証明します。

事業計画書には、事業の概要、収益予測、市場分析、運営計画などが詳細に記載されている必要があります。これにより、入国管理局は申請者の事業が実現可能であり、長期的に成功する見込みがあるかどうかを評価します。

以上が、経営管理ビザを取得するための主要な要件です。これらを理解し、しっかりと準備を進めることで、スムーズな申請が可能になります。次に、具体的な申請手順とスケジュールについて詳しく見ていきましょう。

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2.経営管理ビザを取得するまでのスケジュールと期間

経営管理ビザを取得するには、いくつかのステップを順を追って進める必要があります。それぞれのステップに要する期間と具体的な手続きを見ていきましょう。

2-1.経営管理ビザ取得のための会社設立と事業所確保(1~3ヵ月程度)

会社設立は、経営管理ビザ取得の第一歩です。ビザ取得前に先に会社を設立する必要があります。以下の手続きを1ヵ月程度で完了させる必要があります。

必要書類の準備

会社設立には、定款の作成や公証役場での認証、資本金の振込、法務局での法人設立登記などのステップで、発起人及び設立時取締役の印鑑証明書、資本金を振り込んだ通帳のコピーなど、必要書類の準備が求められます。

会社設立手続きの流れ

まず定款を作成し、公証役場で認証を受けます。その後、資本金を指定の銀行口座に振り込み、法務局で法人設立登記を行います。

会社の本店所在地となる事業所の確保

会社設立後、本店所在地となるオフィスの確保が必要です。新会社名義で、事業所利用目的でオフィスの賃貸借契約を行います。既に外国人個人名義で契約している場合には、会社名義に変更します。

事務所物件の確保&内装工事等

経営管理ビザ申請時には、事業所の図面や写真が必要です。営業を開始できる状態であることを証明するために、机、PC、事務機器などを用意します。店舗型ビジネスを行う場合は、物件の確保と内装工事が必要です。これにより、営業開始に必要な環境を整えます。

2-2.経営管理ビザ取得に向けた税務署等への各種届出(2週間程度)

税務署への各種届出も重要なステップです。これには2週間程度かかります。

 法人設立届、給与支払事務所等の開設届、源泉徴収の納期の特例の承認に関する申請書などを提出します。 これらの届出は、経営管理ビザ申請時に必要となるため、保管しておきます。また、開業当初から従業員を雇う場合は、社会保険や雇用保険の加入手続きも行います。

2-3.経営管理ビザ申請前に必要な営業許可などの許認可(1カ月程度)

許認可が必要な事業を行う場合、事前に各種許認可を取得する必要があります。これには1カ月程度かかります。

許認可が必要な主なビジネスとしては、飲食業、不動産業、製造業、ホテル・旅館業、建設業、運送業などがあります。 各業種に応じた行政機関に対して手続きを行い、必要な許可を得ます。

2-4.経営管理ビザ申請の準備(1カ月程度)

経営管理ビザの申請準備には1カ月程度かかります。 申請には、在留資格認定証明書交付申請書、事業計画書、申請理由書などの必要書類を準備し、入国管理局に提出します。開業当初から、従業員を採用する場合には、事業計画書の人員計画を記載する必要があります。

2-5.入国管理局による経営管理ビザ審査期間(2~3ヵ月)

入国管理局による経営管理ビザの審査期間は2~3ヵ月です。 審査は、書類審査と面接を含む場合があり、期間は案件や時期によって異なります。 審査中は、追加資料の提出や面接に迅速に対応することが重要です。

審査期間を短くするためのポイント

ビザ申請の審査過程では、提出された書類が不十分な場合や、要件を満たしているかどうかが不明確な場合に、追加の書類提出を求められることがあります。この「資料提出通知」が発行されると、審査が一時停止してしまい、審査期間が長期化します。

こういった事態を避けるため、全ての必要書類が揃っているか確認して申請にするようにしましょう。また、経験豊富な行政書士など専門家に依頼することで、不備のない書類を準備し、経営管理ビザが取得しやすい事業計画書を作成することができます。

審査が無事に完了すると、経営管理ビザが取得できます。これにより、日本国内での事業運営が正式に認められます。

3.経営管理ビザの取得前の事業活動の注意点

経営管理ビザの取得前は、外国人経営者が日本国内で経営者として活動することはできません。そのため、この期間中は外国人経営者本人が日本国内で経営者として活動できないという問題が発生します

審査期間中に、日本国内に発生する事務所家賃などの経費や運営上の問題を軽減するための対策が必要です。以下では、審査期間中の事業活動に関する注意点と具体的な対策を紹介します。

3-1.日本人や就労できる在留資格を持つ外国人に事業運営を任せる

ビザの審査期間中は、外国人経営者本人が日本国内で経営・管理に関する活動を行うことができません。海外からリモートで経営・管理することはできます。そのため、この審査期間中に事業を運営し続けるための方法として、日本人や日本国内で修了できる在留資格を持つ外国人に事業の運営を任せることが考えられます。

3-2.ビザ取得前は、賃貸借契約で「フリーレント」で対応する

経理管理ビザの審査期間中に発生する経費の中で、特に大きな負担となるのは事業所の賃料です。これを軽減するための効果的な方法として、「フリーレント」の活用が挙げられます。

フリーレントとは、不動産の賃貸借契約において、一定期間の賃料を無料にすることを指します。これにより、審査期間中の賃料負担を軽減することができます。

 物件のオーナーや管理会社に対して、経理管理ビザ審査期間中の賃料を免除してもらうよう交渉します。特に長期間借り手が見つかっていない物件では、交渉の成功率が高まります。 契約締結時に、例えば「ビザが許可されるまでの間は賃料無料」といった条件を盛り込むことができます。これにより、審査が長引いた場合でも賃料の負担を抑えることができます。

これらの対策を講じることで、経営管理ビザの審査期間中の事業活動を円滑に進めることができます。審査が長引く場合でも、適切な準備と対応を行うことで、事業の継続性を確保し、経費を最小限に抑えることが可能です。

4.まとめ

「経営管理ビザの在留審査の処理期間の平均日数は、81.3日(出入国在留管理庁の令和6年1~3月分の公表データ)である

経営管理ビザ取得の要件としては、事業の規模(資本金500万円以上又は常勤職員2名以上)を満たすこと事業を行うための事務所が日本国内に存在すること事業に安定性・継続性が認められるものであること3つがある

✓経営管理ビザを取得するまでのスケジュールと期間としては、会社設立と事業所確保(1~3ヵ月程度)、税務署等への各種届出(2週間程度)、必要な営業許可などの許認可(1カ月程度)、経営管理ビザ申請の準備(1カ月程度)、入国管理局による経営管理ビザ審査期間(2~3ヵ月)といったものがある

経営管理ビザの取得前に、外国人経営者本人が日本国内で事業活動を行うことはできないため日本人又は日本国内で就労できる外国人による事業運営や物件のフリーレントなどの交渉を検討する

経営管理ビザの審査期間中に発生する問題に対して、適切な対策を講じることで、事業活動を円滑に進めることができます。審査が長引く場合でも、事前にしっかりと準備を行い、適切な対応を行うことが重要です。これにより、事業の継続性を確保し、経費を最小限に抑えることができるでしょう。

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この記事の監修

斎藤 竜(さいとうりょう)

司法書士・行政書士事務所リーガルエステート 代表司法書士

斎藤 竜(さいとうりょう)

相談実績5000件超、実務経験10年以上の経験を持つ司法書士。
海外にまつわる相続やビジネスに関する法律、契約書作成、コンプライアンスに関するアドバイスなど、幅広い分野に対応。近年は、当事者の一部が海外に居住するケースなど国際相続の相談が多く、精力的に取り組んでいる。

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