2025/12/21 2025/12/23

外国人の不動産登記

【2025年12月速報】不動産登記で「国籍」届出が義務化へ!日本人・法人への影響と政府発表のポイント解説

2025年12月16日、政府および法務省より、日本の不動産制度の在り方を大きく変える方針が発表されました。

これまで日本の不動産登記は、所有者の「氏名」と「住所」さえ分かれば手続きが可能でしたが、今後は「国籍」情報の提供が義務化されます。

「日本人なのに、わざわざ国籍を届け出る必要があるの?」
「会社で購入する場合も対象になるの?」

今回の発表は、外国人投資家だけでなく、日本人や日本法人を含むすべての取引に関係する重要な変更です。

本記事では、発表されたばかりの「国籍届出の義務化」と、同時に強化される「重要土地取引規制」について、公式発表の内容をもとに分かりやすく解説します。

今回の記事のポイントは下記のとおりです。

  • 2026年度(令和8年度)以降、不動産取得の際の不動産登記申請時に「国籍」の申告が義務化される(日本人を含むすべての個人が対象)

  • 提出された国籍情報は、登記簿には記載されず非公開(行政内部利用のみ)となるため、プライバシーは守られる

  • 「重要土地等調査法」の規制が強化され、法人取引において「役員の国籍」や実質的支配者の届出が必要になる

  • 監視対象は防衛施設周辺だけでなく、「森林」や国土利用計画法に基づく「大規模土地取引」にも拡大される

  • 森林の取得においては、これまで把握されていなかった個人の国籍登録も新たに求められる

1. 【個人】不動産登記における「国籍」届出の義務化

まず、私たち個人に最も身近な変更点から解説します。今後、家や土地を買ったり、相続したりする際の手続きが変わります。

1-1. 日本人を含む「全員」が対象の理由

今回の方針では、不動産の所有権移転登記を申請する際、登記申請書に「国籍」を記載することが義務付けられます。

「外国人の土地取得を知りたいなら、外国人だけ対象にすればいいのでは?」と思われるかもしれませんが、今回の改正では、日本人を含むすべての申請者が対象となります。

  • 日本人
    「日本国籍」であることを申告します(住民票等で確認できるため、追加書類の負担は最小限になる見込み)。

  • 外国人
    国籍を申告し、パスポートなど国籍証明書の提出が必須化されます。

1-2. 国籍情報は「登記簿」に載るのか?

ここが非常に重要なポイントですが、届け出た国籍情報は、一般に公開される「登記事項証明書(登記簿謄本)」には記載されません。

あくまで法務局の内部データとして管理され、国が土地所有の実態を把握するために使われます。隣近所や取引相手に国籍が知られることはありませんので、プライバシー面での配慮はなされています。

2. 【法人】重要土地取引における「抜け穴」封じ

今回の政府発表のもう一つの目玉は、「重要土地等調査法(重要土地担当法)」に関連する規制強化です。

2-1. 重要土地等調査法の概要とこれまでの課題

この法律は、自衛隊基地や原子力発電所などの「重要施設」の周辺(約1km)や国境離島を「注視区域」に指定し、国が利用状況を調査・規制するものです。

これまでの制度でも、個人がこれらの土地を取得する際は国籍の届出が必要でした。しかし、法人が取得する場合、「所在国」や「代表者の氏名」の届出は必要でしたが、「役員の国籍」までは問われていませんでした。

そのため、外国資本が日本にペーパーカンパニー(日本法人)を設立して土地を購入すると、登記上は「日本企業」に見えてしまい、実質的な支配者が誰なのかが見えなくなるという「抜け穴」が存在しました。

2-2. 新ルール:役員の過半数が外国籍なら届出必須へ

今回の改正方針では、この抜け穴が塞がれます。

来年度(2026年度想定)以降、重要土地等の対象エリアにおいて法人が土地を取得する場合、以下の条件に該当すれば「その国籍」を届け出なければなりません。

  • 日本以外の同一の国籍を持つ人が、役員の過半数を占める場合

  • 日本以外の同一の国籍を持つ人が、議決権の過半数を占める場合

これにより、日本に拠点があっても、実質的に外国資本がコントロールしている法人は、国から詳細な報告を求められることになります。

2-3. 「森林」や「大規模土地」も監視対象へ

規制の網は、防衛施設周辺だけにとどまりません。日本の水源や国土を守るため、以下の土地取引も監視対象となります。

森林取得における国籍把握の徹底

これまで日本の森林(山林)取引は、所有者の国籍把握が十分に行われていませんでした。

今後は、森林を取得する個人の国籍登録も新たに求められます。水源地買収などの懸念に対応するため、誰が山を持っているのかを国が明確に把握する体制へと移行します。

大規模土地取引への適用

一定面積以上の土地取引(国土利用計画法に基づく届出が必要な取引)においても、同様に法人役員の国籍確認などが導入される方向です。リゾート開発やメガソーラー用地の取得などが対象になると考えられます。

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3. まとめ

  • 2026年度(令和8年度)以降、不動産取得の際の不動産登記申請時に「国籍」の申告が義務化される(日本人を含むすべての個人が対象)

  • 提出された国籍情報は、登記簿には記載されず非公開(行政内部利用のみ)となるため、プライバシーは守られる

  • 「重要土地等調査法」の規制が強化され、法人取引において「役員の国籍」や実質的支配者の届出が必要になる

  • 監視対象は防衛施設周辺だけでなく、「森林」や国土利用計画法に基づく「大規模土地取引」にも拡大される

  • 森林の取得においては、これまで把握されていなかった個人の国籍登録も新たに求められる

今回の政府発表は、「日本の土地は誰のものか」を国家として正確に把握するための大きな転換点と言えます。本制度はパブリックコメントを経て、2026年度(令和8年度)からの運用開始が目指されています。

リーガルエステートでは、こうした最新の法改正情報を常にキャッチアップし、お客様の不動産取引・相続手続きがスムーズに進むようサポートしております。「自社の取引は規制対象になるのか?」「手続きはどう変わるのか?」など、ご不安な点はぜひお早めにご相談ください。

※本記事は2025年12月時点の政府公式発表および報道に基づいています。詳細な要件や施行時期は、今後の省令改正により確定します。

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この記事の監修

斎藤 竜(さいとうりょう)

司法書士・行政書士事務所リーガルエステート 代表司法書士

斎藤 竜(さいとうりょう)

相談実績5000件超、実務経験10年以上の経験を持つ司法書士。
海外にまつわる相続やビジネスに関する法律、契約書作成、コンプライアンスに関するアドバイスなど、幅広い分野に対応。近年は、当事者の一部が海外に移住するケースなど国際相続の相談が多く、精力的に取り組んでいる。

【主なサポート実績】
年間100件以上の会社設立、不動産・法人登記をサポート。
アメリカ、中国、韓国など、20カ国以上の外国人の不動産取引、起業を支援。
IT、飲食、貿易、コンサルティングなど、多岐にわたる業種の設立実績。

司法書士・行政書士として、会社設立の登記手続きから経営管理ビザの取得、その後の役員変更や増資まで、ワンストップでサポートできるのが強みです。まずはお気軽にご相談ください。

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