2023/11/30
2025/8/7
外国人ビザ
家族滞在ビザ更新申請の手続き|期間、要件や必要書類を詳しく解説
家族滞在ビザによる在留期限は5年以下のため、期限を超えて在留するときは更新手続きが必要です。手続きをするには満たすべき要件があり、また、提出する書類も多数あります。
今回の記事のポイントは以下のとおりです。
| ✓家族滞在ビザの在留期間が終了する3ヶ月前から、更新手続きができる
✓家族滞在ビザは扶養者のビザに依存し、扶養者の在留期間が満了すると更新できない ✓更新するときには、家族関係や扶養の事実、扶養の意志・経済力を示す書類の提出が必要 ✓更新資格として、週28時間を超える仕事に従事していないことも求められる ✓家族滞在ビザの更新手数料は4,000円 |
本記事では、家族滞在ビザを更新するときの手続きや要件、必要書類についてまとめました。手続きをする前に確認したい事柄についても紹介します。
手続きの流れや必要書類を事前に知っておくことで、スムーズなビザ更新が可能になります。ぜひご覧ください。
1.家族滞在ビザとは?
家族滞在ビザとは、以下の在留資格を持って日本に滞在している外国人に扶養されている配偶者もしくは子が取得できるビザです。
| 教授、芸術、宗教、報道、高度専門職、経営・管理、法律・会計業務、医療、研究、教育、技術・人文知識・国際業務、企業内転勤、介護、興行、技能、収入を伴わない学術あるいは芸術活動などの文化活動、短期滞在、留学(大学もしくは大学に準ずる機関、専修学校、外国で12年の学校教育を修了した者に対する教育機関もしくは高等専門学校)など |
1-1.家族滞在ビザの在留期間
家族滞在ビザの在留期間は、次の11種類の期間が設定されています。
- 5年
- 4年3ヶ月
- 4年
- 3年3ヶ月
- 3年
- 2年3ヶ月
- 2年
- 1年3ヶ月
- 1年
- 6ヶ月
- 3ヶ月
在留期間は、5年を超えない範囲で個々の状況に応じて指定されます。家族滞在ビザでの滞在が長引き、在留期間を超えることが予想されるときには、ビザの更新手続きをしなくてはいけません。
1-2.家族滞在ビザの更新申請は在留期限の3か月前から申請できる
家族滞在ビザの手続きは、ビザの在留期限が切れる3ヶ月前から申請することが可能です。そのため、まず最初に自分の家族滞在ビザの在留期限を確認することが重要です。
更新申請の際には、扶養者(配偶者や父母)の保持しているビザの種類にも注意が必要です。扶養者が「教授」「芸術」「宗教」「報道」「経営・管理」「法律・会計業務」「医療」「研究」「教育」「技術・人文知識・国際業務」「企業内転勤」「興行」「技能」「文化活動」「留学」などのビザを保持しているかを確認します。
特に注意すべき点として、扶養者が前回のビザ申請後に永住者ビザに変更している場合が挙げられます。この場合、家族滞在ビザの単なる期間更新ではなく、永住者の配偶者等ビザへの変更申請が必要になります。
このように、ビザの更新申請には様々な条件があり、その条件は扶養者のビザの種類によって異なることがあります。そのため、期限が近づいてきたら早めに必要な手続きを確認し、準備を始めることが賢明です。
1-3.家族滞在ビザは扶養者の在留期間が満了すると更新できない
家族滞在ビザの制度は、家族が一緒に日本国内滞在できるように設計されていますが、その更新には注意が必要です。家族滞在ビザ保持者を扶養する人(扶養者)の在留期間が満了すると、家族滞在ビザもそれに伴って更新ができません。これは、ビザの更新が扶養者の在留状況に直結しているためです。つまり、扶養者のビザが失効または更新されない場合、家族滞在ビザを単独で更新することはできません。
家族滞在ビザは扶養者の在留期間に依存して決定される点に注意が必要です。
2.家族滞在ビザ更新の要件
家族滞在ビザを更新するときには、次の要件をすべて満たしていることが求められます。
- 家族関係が証明できること
- 配偶者や子の扶養の事実が認められること
- 扶養者が扶養の意思と家族を扶養することが可能な経済力(資金的裏付け)を有すること
- オーバーワークしていないこと
それぞれの要件について説明します。
2-1.家族関係が証明できること
家族滞在ビザは、家族が上記で紹介したいずれかの在留資格を持ち、なおかつその在留資格を持つ者と家族関係にあるときに発給されます。家族滞在ビザをもつ本人の扶養者に該当する外国人配偶者と離婚していた場合や、扶養者に該当する配偶者又は親が死亡していた場合には、家族滞在ビザを更新することはできません。
家族滞在ビザの更新申請時に、後述しますが、戸籍謄本や結婚証明書、出生証明書などの書類で、家族関係を証明することが必要です。
2-2.配偶者や子の扶養の事実が認められること
上記で紹介したいずれかの在留資格を持つ者と家族関係にあっても、その者に扶養されていないときは家族滞在ビザを更新できません。配偶者が家族滞在ビザを持つ場合なら、配偶者に経済的に依存していること、親が上記の在留資格を持つ場合なら、親から看護養育を受けていることが必要です。
在留資格を持つ者が「扶養者」となり、家族滞在ビザの取得・更新を希望する配偶者や子を扶養しようとする意思を持っていることも必要です。
2-3.扶養者が扶養の意思と家族を扶養することが可能な経済力(資金的裏付け)を有すること
家族滞在ビザを有する配偶者・子を扶養する扶養者が、実際に扶養可能な経済力があることも書類によって証明しなくてはいけません。
扶養者の在職証明書、個人事業なら営業許可書の写し等、扶養者の職業がわかる証明書を提出します。そして、扶養者の収入を証明するため、 住民税の課税(又は非課税)証明書及び納税証明書(1年間の総所得及び納税状況が記載されたもの)の提出が必要です。
家族が加わることによって生活費は増えるため、扶養する家族の人数に応じて、高い経済力が求められます。具体的な基準は明確に定められていませんが、申請者の収入、居住地域の物価、家賃などが総合的に考慮されます。目安としては、扶養する家族の数(日本に呼ぶ家族の人数)や居住地にもよりますが、下記の通りです。
- 配偶者のみ 年収250万円以上
- 配偶者と子1人 年収280万円以上
- 配偶者と子2人 年収320万円以上
もし、上記の目安以下の年収の場合でも、預貯金の額、勤続年数や、家賃がかからない(=会社負担)などの状況により、家族滞在ビザが取得できるケースもあります。
2-4.オーバーワークしていないこと
家族滞在ビザは就労ビザではないため、原則として就労はできません。しかし、資格外活動許可(包括許可)を取得している場合は、週28時間以内の労働に従事できます。
家族滞在ビザを更新するときは、資格外活動許可(包括許可)で認められている労働時間に違反していないことが求められます。週28時間を超えるオーバーワークをしている場合は、不法就労とされ、家族滞在ビザの更新について不許可と判断される可能性があるため、注意が必要です。
3.家族滞在ビザ更新申請手続きの必要書類
紹介したすべての要件を満たすときは、家族滞在ビザの更新が可能です。次の書類を準備し、更新手続きを進めていきましょう。
- 在留期間更新許可申請書
- 写真
- パスポート、在留カード
- 扶養者との身分関係を示す書類
- 扶養者のパスポートもしくは在留カード
- 扶養者の職業と収入を示す書類
それぞれの書類について説明します。書類に不備があるときは、家族滞在ビザの更新ができません。スムーズに手続きを完了するためにも、適切な書類を準備してください。
3-1.在留期間更新許可申請書
在留期間更新許可申請書に必要事項を記入します。なお、在留期間更新許可申請書は入国管理局でも受け取れますが、以下および出入国在留管理庁のホームページからでもダウンロードできます。
3-2.写真
写真が1葉必要です。以下の条件に合う写真を撮影し、在留期間更新許可申請書に貼付しましょう。
- 縦40mm×横30mm
- 顔(頭頂部からあご先まで)の大きさは縦22~28mm
- 頭頂部から写真の上端は2~8mm
- 申請者1人のみ撮影されていること
- 無帽で、なおかつ正面を向いていること
- 背景や影がないこと
- 鮮明であること
- 提出日からさかのぼって、6ヶ月以内に撮影していること
- 裏面に氏名が記載されていること
上記の条件を満たさないときは、写真の撮り直しを求められることもあります。
3-3.パスポート、在留カード
パスポートと在留カードの両方が必要です。いずれも提示のみのため、すぐに返却してもらえます。
3-4.扶養者との身分関係を示す書類
扶養者との身分関係を示す以下のいずれかの書類が必要です。
- 戸籍謄本
- 婚姻届受理証明書
- 結婚証明書
- 出生証明書
- 上記に準ずるいずれかの書類
3-5.扶養者のパスポートもしくは在留カード
扶養者のパスポートもしくは在留カードのいずれかが必要です。なお、扶養者のパスポート・在留カードは、原本ではなくコピーで問題ありません。
3-6.扶養者の職業と収入を示す書類
扶養者の職業と収入を示す書類が必要です。扶養者が収入・報酬を受け取っている場合は、以下の書類をすべて提出してください。
- 在職証明書もしくは営業許可書の写し
- 住民税の課税(もしくは非課税)証明書と納税証明書
扶養者が収入・報酬を受け取っていない場合は、以下の書類を提出してください。
- 扶養者名義の預金残高証明書、もしくは給付金額・給付期間がわかる奨学金給付証明書
- 申請者の生活費用を支えていることがわかる上記の書類に準ずる書類
4.家族滞在ビザ更新申請手続きの流れ
家族滞在ビザの更新手続きは、以下の流れで行います。
- 更新要件を満たしているか確認する
- 必要書類を揃えて入国管理局に提出する
- 更新手数料を納付する
順に説明します。
4-1.更新要件を満たしているか確認する
家族滞在ビザの更新要件を満たしているか確認しておきましょう。要件を満たしていないときは、申請書が受理されず、家族滞在ビザを更新できません。
4-2.必要書類を揃えて入国管理局に提出する
在留期間が終了する3ヶ月前から申請できます。必要書類をすべて揃え、入国管理局に提出してください。なお、申請者本人以外でも申請可能です。
4-3.更新手数料を納付する
更新が許可されるときは、更新手数料を納付します。収入印紙で4,000円を支払います。
5.まとめ
本記事では、家族滞在ビザを更新するときに知っておきたい事柄について解説しました。内容をまとめると、以下のとおりです。
| ✓家族滞在ビザの在留期間が終了する3ヶ月前から、更新手続きができる
✓家族滞在ビザは扶養者のビザに依存し、扶養者の在留期間が満了すると更新できない ✓更新するときには、家族関係や扶養の事実、扶養の意志・経済力を示す書類の提出が必要 ✓更新資格として、週28時間を超える仕事に従事していないことも求められる ✓家族滞在ビザの更新手数料は4,000円 |
在留期間が終了する3ヶ月前から更新手続きができるため、時間的に余裕はありますが、日常生活に追われて、つい期限を過ぎてしまうことがあるかもしれません。紹介した手順や必要書類を参考にして、早めに更新手続きの準備をしておきましょう。
また、手続きに必要な書類が揃わない場合や、自力で更新手続きをすることが難しいと感じる場合もあるかもしれません。難しいと感じるときは、ビザ取得・更新の専門家に依頼するのもひとつの方法です。
この記事の監修
司法書士・行政書士事務所リーガルエステート 代表司法書士
斎藤 竜(さいとうりょう)
相談実績5000件超、実務経験10年以上の経験を持つ司法書士。
海外にまつわる相続やビジネスに関する法律、契約書作成、コンプライアンスに関するアドバイスなど、幅広い分野に対応。近年は、当事者の一部が海外に移住するケースなど国際相続の相談が多く、精力的に取り組んでいる。
【主なサポート実績】
年間100件以上の会社設立、不動産・法人登記をサポート。
アメリカ、中国、韓国など、20カ国以上の外国人の不動産取引、起業を支援。
IT、飲食、貿易、コンサルティングなど、多岐にわたる業種の設立実績。
司法書士・行政書士として、会社設立の登記手続きから経営管理ビザの取得、その後の役員変更や増資まで、ワンストップでサポートできるのが強みです。まずはお気軽にご相談ください。

