2024/11/29
2025/4/24
外国人ビザ
経営管理ビザの必要書類とは?ビザの取得要件も解説
経営管理ビザの必要書類を正しく準備することは、日本で事業を開始するために重要です。経営管理ビザは、日本での事業運営を目的とした外国人経営者や投資家に向けたもので、申請には特定の書類や要件が求められます。
今回の記事のポイントは以下のとおりです。
| ✓経営管理ビザの申請は、カテゴリー1から4まであり、それぞれ必要書類が異なる
✓申請には「在留資格認定証明書交付」「在留資格変更許可」「在留期間更新許可」の3種類がある ✓日本国内に独立した事業所を確保する必要があり、バーチャルオフィスは認められない ✓資本金500万円以上または常勤職員2名以上の雇用が必要 ✓事業計画書で事業の適正性・安定性・継続性を証明する必要がある |
本記事では、経営管理ビザを取得する際に必要となる書類やその手続き、さらにその取得要件について詳しく解説します。ビザの取得をスムーズに進めるためのポイントを押さえて、事業のスタートを成功させましょう。
1.経営管理ビザを申請する際の区分(カテゴリー)
経営管理ビザを申請する際には、申請者の状況や事業内容に応じて、いくつかのカテゴリーに分類されます。
カテゴリーは1から4まで存在し、それぞれ異なる条件や要件が設定されています。そのため、申請前に自分がどのカテゴリーに該当するかを確認することが重要です。
カテゴリー1と2は、大企業やそれに準ずる企業で経営管理業務に従事するケースが対象です。一方、カテゴリー3は中小企業が該当し、カテゴリー4は日本で新たに起業する場合に適用されます。
具体的には、以下のとおりです。
1-1.【カテゴリー1】上場会社、行政機関など
日本の証券取引所に上場している企業、保険業を営む相互会社、国・地方公共団体、独立行政法人、特殊法人・認可法人、国・地方公共団体認可の公益法人などで経営または管理に従事しようとする場合。
1-2.【カテゴリー2】中規模の企業など
前年分の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表の源泉徴収税額が、1,000万円以上ある団体・個人、その他承認された機関で経営または管理に従事しようとする場合。
1-3.【カテゴリー3】中小企業など
前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表が提出された団体・個人(カテゴリー2を除く)で、事業の経営または管理に従事しようとする場合。
1-4.【カテゴリー4】新設会社など
上記のいずれにも該当しない団体・個人。
2.経営管理ビザを申請する際の必要書類
経営管理ビザを取得するためには、申請の種類や個別の状況によって異なる書類が必要となります。具体的には、以下の3つです。
- 在留資格認定証明書交付申請
- 在留資格変更許可申請
- 在留期間更新許可申請
それぞれの申請において、全カテゴリー共通で求められる書類と、特定のカテゴリーに対して追加で求められる書類があります。カテゴリー1、2に該当する場合は、「全カテゴリー共通の必要書類」以外は原則不要です。
2-1.在留資格認定証明書交付申請の場合
新しく経営・管理の在留資格を取得することによって、日本への入国を希望する場合の申請です。ここでは、全カテゴリー共通の必要書類と、カテゴリー3・4において必要となる書類について解説します。
全カテゴリー共通の必要書類(認定証明書交付申請)
経営管理ビザの在留資格認定証明書交付申請において、全カテゴリーで共通して必要な書類は以下のとおりです。
- 在留資格認定証明書交付申請書 1通(出入国在留管理庁のWebページからダウンロードできます)
- 写真 1葉(縦4cm×横3cm)
- 返信用封筒(定形封筒に宛先を明記し、必要な額の郵便切手(簡易書留用)を貼付したもの) 1通
- 必要に応じてカテゴリーに応じた追加書類
カテゴリー3・4の必要書類(認定証明書交付申請)
カテゴリー3および4に該当する人が、経営管理ビザの在留資格認定証明書交付申請を行う際には、以下の書類が必要です。
カテゴリー3と4共通の必要書類は、以下のとおりです。
【申請人の活動の内容等を明らかにする次のいずれかの資料】
| 項目 | 詳細 | 部数 |
| (1) 日本法人である会社の役員に就任する場合 | 役員報酬を定める定款の写し又は役員報酬を決議した株主総会の議事録(報酬委員会が設置されている会社にあっては同委員会の議事録)の写し | 1通 |
| (2) 外国法人内の日本支店に転勤する場合及び会社以外の団体の役員に就任する場合 | 地位(担当業務)、期間及び支払われる報酬額を明らかにする所属団体の文書(派遣状、異動通知書等) | 1通 |
| (3) 日本において管理者として雇用される場合 | 労働基準法第15条第1項及び同法施行規則第5条に基づき、労働者に交付される労働条件を明示する文書(雇用契約書等) | 1通 |
【日本において管理者として雇用される場合、事業の経営又は管理について3年以上の経験を有することを証する文書】
| 項目 | 部数 | |
| (1) 関連する職務に従事した機関並びに活動の内容及び期間を明示した履歴書 | 1通 | |
| (2) 関連する職務に従事した期間を証明する文書(大学院において経営又は管理に係る科目を専攻した期間の記載された当該学校からの証明書を含む) | 1通 | |
【事業内容を明らかにする次のいずれかの資料】
| 項目 | 部数 | |
| (1) 当該事業を法人において行う場合には、当該法人の登記事項証明書の写し(法人の登記が完了していないときは、定款その他法人において当該事業を開始しようとしていることを明らかにする書類の写し) | 1通 | |
| (2) 勤務先等の沿革、役員、組織、事業内容(主要取引先と取引実績を含む)等が詳細に記載された案内書 | 1通 | |
| (3) その他の勤務先等の作成した上記(2)に準ずる文書 | 1通 | |
【事業規模を明らかにする次のいずれかの資料】
| 項目 | 部数 | |
| (1) 常勤の職員が2人以上であることを明らかにする当該職員に係る賃金支払に関する文書及び住民票その他の資料 | 1通 | |
| (2) 登記事項証明書 | 1通 | |
| (3) その他事業の規模を明らかにする資料 | 1通 | |
【事務所用施設の存在を明らかにするいずれかの資料】
| 項目 | 部数 | |
| (1) 不動産登記簿謄本 | 1通 | |
| (2) 賃貸借契約書 | 1通 | |
| (3) その他の資料 | 1通 | |
【その他の資料】
| 項目 | 部数 | |
| 事業計画書の写し | 1通 | |
| 直近の年度の決算文書の写し | 1通 | |
カテゴリー4に必要な書類は、以下のとおりです。
【前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表を提出できない理由を明らかにする次のいずれかの資料】
| 項目 | 詳細 | 部数 |
| (1)源泉徴収の免除を受ける機関の場合 | 外国法人の源泉徴収に対する免除証明書その他の源泉徴収を要しないことを明らかにする資料 | 1通 |
| (2)上記(1)を除く機関の場合 | 給与支払事務所等の開設届出書の写し | 1通 |
| 次のいずれかの資料
(ア)直近3か月分の給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書(領収日付印のあるものの写し) (イ)納期の特例を受けている場合は、その承認を受けていることを明らかにする資料 |
1通 |
2-2.在留資格変更許可申請の場合
すでに、他の在留資格を有して日本に在留している人が、活動内容を変更し、経営管理の在留資格に該当する活動を行おうとする場合の申請です。ここでは、全カテゴリー共通の必要書類と、カテゴリー3・4において必要となる書類について解説します。
全カテゴリー共通の必要書類(変更許可申請)
経営管理ビザの在留資格変更許可申請において、全カテゴリーで共通して必要な書類は以下の通りです。
- 在留資格認定証明書交付申請書 1通(出入国在留管理庁のWebページからダウンロードできます)
- 写真 1葉(縦4cm×横3cm)
- 返信用封筒(定形封筒に宛先を明記し、必要な額の郵便切手(簡易書留用)を貼付したもの) 1通
- パスポートおよび在留カードの提示
- 必要に応じてカテゴリーに応じた追加書類
カテゴリー3・4の必要書類(変更許可申請)
カテゴリー3及び4に該当する方が経営管理ビザへの在留資格変更許可申請を行う際には、以下の書類が必要です。
カテゴリー3と4共通の必要書類は、以下のとおりです。
【申請人の活動の内容等を明らかにする次のいずれかの資料】
| 項目 | 詳細 | 部数 |
| (1) 日本法人である会社の役員に就任する場合 | 役員報酬を定める定款の写し又は役員報酬を決議した株主総会の議事録(報酬委員会が設置されている会社にあっては同委員会の議事録)の写し | 1通 |
| (2) 外国法人内の日本支店に転勤する場合及び会社以外の団体の役員に就任する場合 | 地位(担当業務)、期間及び支払われる報酬額を明らかにする所属団体の文書(派遣状、異動通知書等) | 1通 |
| (3) 日本において管理者として雇用される場合 | 労働基準法第15条第1項及び同法施行規則第5条に基づき、労働者に交付される労働条件を明示する文書(雇用契約書等) | 1通 |
【日本において管理者として雇用される場合、事業の経営又は管理について3年以上の経験を有することを証する文書】
| 項目 | 部数 | |
| (1) 関連する職務に従事した機関並びに活動の内容及び期間を明示した履歴書 | 1通 | |
| (2) 関連する職務に従事した期間を証明する文書(大学院において経営又は管理に係る科目を専攻した期間の記載された当該学校からの証明書を含む) | 1通 | |
【事業内容を明らかにする次のいずれかの資料】
| 項目 | 部数 | |
| (1) 当該事業を法人において行う場合には、当該法人の登記事項証明書の写し(法人の登記が完了していないときは、定款その他法人において当該事業を開始しようとしていることを明らかにする書類の写し) | 1通 | |
| (2) 勤務先等の沿革、役員、組織、事業内容(主要取引先と取引実績を含む)等が詳細に記載された案内書 | 1通 | |
| (3) その他の勤務先等の作成した上記(2)に準ずる文書 | 1通 | |
【事業規模を明らかにする次のいずれかの資料】
| 項目 | 部数 | |
| (1) 常勤の職員が2人以上であることを明らかにする当該職員に係る賃金支払に関する文書及び住民票その他の資料 | 1通 | |
| (2) 登記事項証明書 | 1通 | |
| (3) その他事業の規模を明らかにする資料 | 1通 | |
【事務所用施設の存在を明らかにするいずれかの資料】
| 項目 | 部数 | |
| (1) 不動産登記簿謄本 | 1通 | |
| (2) 賃貸借契約書 | 1通 | |
| (3) その他の資料 | 1通 | |
【その他の資料】
| 項目 | 部数 | |
| 事業計画書の写し | 1通 | |
| 直近の年度の決算文書の写し | 1通 | |
カテゴリー4に必要な書類は、以下のとおりです。
【前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表を提出できない理由を明らかにする次のいずれかの資料】
| 項目 | 詳細 | 部数 |
| (1)源泉徴収の免除を受ける機関の場合 | 外国法人の源泉徴収に対する免除証明書その他の源泉徴収を要しないことを明らかにする資料 | 1通 |
| (2)上記(1)を除く機関の場合 | 給与支払事務所等の開設届出書の写し | 1通 |
| 次のいずれかの資料
(ア)直近3か月分の給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書(領収日付印のあるものの写し) (イ)納期の特例を受けている場合は、その承認を受けていることを明らかにする資料 |
1通 |
2-3.在留期間更新許可申請の場合
すでに、経営管理の在留資格を有している人が、更新申請する場合の申請です。ここでは、全カテゴリー共通の必要書類と、経営関連のカテゴリー3・4において必要となる書類について解説します。
全カテゴリー共通の必要書類(在留期間更新許可申請)
経営管理ビザの更新申請において、全カテゴリーで共通して必要な書類は以下の通りです。
- 在留期間更新許可申請書 1通(出入国在留管理庁のWebページからダウンロードできます)
- 写真 1葉(縦4cm×横3cm)
- パスポートおよび在留カードの提示
- 必要に応じてカテゴリーに応じた追加書類
カテゴリー3・4の必要書類(在留期間更新許可申請)
カテゴリー3及び4に該当する人が、経営管理ビザの更新申請を行う際には、以下の書類が必要です。
カテゴリー3と4共通の必要書類は、以下のとおりです。
| 項目 | 部数 | |
| 直近の年度の決算文書の写し | 1通 | |
| 住民税の課税(又は非課税)証明書 | 1通 | |
| 納税証明書(1年間の総所得及び納税状況が記載されたもの) | 1通 | |
カテゴリー4に必要な書類は、以下のとおりです。
| 項目 | 部数 | |
| 外国法人の源泉徴収に対する免除証明書その他の源泉徴収を要しないことを明らかにする資料 | 1通 | |
3.経営管理ビザ取得の要件
経営管理ビザ取得には、以下の3つの要件を満たす必要があります。
- 本国内での事業所の確保
- 500万円以上の出資もしくは常勤職員の確保
- 事業の適正性・安定性・継続性の証明
ここでは、それぞれについて解説します。
3-1.本国内での事業所の確保
経営管理ビザを取得するには、日本国内に独立した事業所を確保することが必要です。事業所は、日本の特定の場所で継続的に経済活動を行う実体として機能することが求められます。
そのため、バーチャルオフィスや共用スペースのみの利用は不適格です。レンタルオフィスを利用する場合でも、独立した区画が必要とされ、単なる仕切りでは認められません。
また、賃貸契約は法人名義で行い、事業用途として明確に定めなければなりません。さらに、電話やFAX、パソコンなどの設備を備えることが条件であり、写真などで設備の存在を証明する必要があります。
3-2.500万円以上の出資もしくは常勤職員の確保
経営管理ビザを取得するには、資本金500万円以上の準備または常勤職員2名以上の雇用が必要です。起業初期では人件費の負担は大きいため、資本金500万円以上を確保する方法が一般的です。
500万円以上の資金は、出所が厳しく審査され、形式的な「見せ金」は認められません。外国人が自身の預貯金を資本金とする場合、給与明細や銀行取引記録など、収入源を証明する書類が求められます。
また、親族や知人からの借入金を利用する場合、借用証の提出が必要です。さらに、海外からの送金には適法性を示す書類や送金履歴の提出が要求されます。
3-3.事業の適正性・安定性・継続性の証明
経営管理ビザの取得には、事業の適正性や安定性、継続性を証明することが求められます。事業内容や収支見込みなどを記載した「事業計画書」を提出し、ビジネスの実体と収益性を示す必要があり、継続的に赤字が見込まれる事業は認められません。
また、店舗系ビジネスでは、経営者が経営業務に専念することが基本であり、現場労働を行うことは想定されていません。そのため、調理や接客担当のスタッフを雇い、経営と現場の分業体制を構築する必要があります。
ただし、インターネット関連や貿易業では、出資額500万円以上を確保すれば、経営者1人での運営も可能です。
4.まとめ
本記事では、経営管理ビザの必要書類とビザの取得要件について解説しました。内容をまとめると、以下のとおりです。
| ✓経営管理ビザの申請は、カテゴリー1から4まであり、それぞれ必要書類が異なる
✓申請には「在留資格認定証明書交付」「在留資格変更許可」「在留期間更新許可」の3種類がある ✓日本国内に独立した事業所を確保する必要があり、バーチャルオフィスは認められない ✓資本金500万円以上または常勤職員2名以上の雇用が必要 ✓事業計画書で事業の適正性・安定性・継続性を証明する必要がある |
経営管理ビザを取得するためには、正確な書類の準備と要件の理解が不可欠です。各申請区分に応じた必要書類をそろえ、事業所の確保や資金・人材の要件を満たすことが求められます。日本での事業開始を円滑に進めるためにも、これらの手続きをしっかりと確認し、計画的に準備を進めることが重要です。
この記事の監修
司法書士・行政書士事務所リーガルエステート 代表司法書士
斎藤 竜(さいとうりょう)
相談実績5000件超、実務経験10年以上の経験を持つ司法書士。
海外にまつわる相続やビジネスに関する法律、契約書作成、コンプライアンスに関するアドバイスなど、幅広い分野に対応。近年は、当事者の一部が海外に移住するケースなど国際相続の相談が多く、精力的に取り組んでいる。
【主なサポート実績】
年間100件以上の会社設立、不動産・法人登記をサポート。
アメリカ、中国、韓国など、20カ国以上の外国人の不動産取引、起業を支援。
IT、飲食、貿易、コンサルティングなど、多岐にわたる業種の設立実績。
司法書士・行政書士として、会社設立の登記手続きから経営管理ビザの取得、その後の役員変更や増資まで、ワンストップでサポートできるのが強みです。まずはお気軽にご相談ください。





