2024/10/1 2025/10/31

外国人ビザ

【2025年最新】中国人の経営管理ビザ取得を専門家が徹底解説!3000万円の新要件と会社設立の注意点


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経営管理ビザを取得する中国人の方が増えています。日本で就労するには就労ビザを取得しなければなりませんが、中国の方にとって取得者が多い就労ビザは「経営・管理」と「高度専門職」です。

なかでも経営管理ビザは、多様なビジネスシーンで活動できるため、新たに事業を始めようとする方にとって魅力的な選択肢となっています。

今回の記事のポイントは以下のとおりです。

中国人に多い在留資格は「経営・管理」と「高度専門職」である

2025年10月16日より経営管理ビザの要件が大幅に厳格化された

✓ 新たに資本金3,000万円、常勤職員1名雇用、経営経験、日本語能力、専門家による事業計画の確認などが必須要件となった

✓準備期間として「4か月の経営・管理ビザ」を取得する場合も、最終週的にはこの新しい高いハードルを越える必要がある

家族滞在ビザ取得には、扶養能力の証明と子供の年齢制限に注意が必要

本記事では、経営管理ビザの概要や要件を取得し、そして家族滞在ビザ取得の注意点について詳しく解説します。

1. 中国人に多い在留資格は「経営・管理」と「高度専門職」

日本で就労するには就労ビザが必要です。中国人の取得者が多い就労ビザは「経営・管理」と「高度専門職」です。

出入国在留管理庁の統計によると、2024年末時点で「経営・管理」ビザは、全在留外国人のうち約半数を中国人が占めており、その割合は52.2%となっています。

【経営・管理】

在留外国人統計 総数 中国 総数に占める割合
2022年12月末 31,808人 15,986人 50.3%
2023年12月末 37,510人 19,334人 51.5%
2024年12月末 41,615人 21,740人 52.2%

「高度専門職」ビザを取得している中国人も多く、2022年末時点で全体の6割を超えています。2024年末には、さらに割合は増加し、66.9%に達しました。

【高度専門職】

在留外国人統計 総数 中国 総数に占める割合
2022年12月末 18,315人 11,696人 63.9%
2023年12月末 23,958人 15,757人 65.7%
2024年12月末 28,708人 19,228人 66.9%

このように、多くの中国人が日本で会社経営や高度な専門知識を活かした仕事に従事していることがわかります。

参考:出入国在留管理庁|【在留外国人統計(旧登録外国人統計)統計表】

1-1.経営・管理ビザ

経営・管理ビザは、外国人が日本で事業の経営や管理業務を行うために設けられている在留資格です。この資格は、日本で会社を設立して事業経営を行う場合や、既存の事業に参画して経営・管理に従事する活動が対象となります。

取得できるのは、社長・取締役・監査役・部長・工場長・支店長など、事業の経営や管理に実質的に参画する人です。

業種や業態については、日本での適法な事業であれば、制限はありません例えば、料理人として働いている外国人が自分のレストランを経営したいと考えている場合、技能ビザではなく経営・管理ビザが必要です。

在留期間は、5年・3年・1年・6か月・4か月・3か月のいずれかが与えられます。

1-2.高度専門職ビザ

高度専門職ビザは、高度人材を日本に呼び込み、国内活性化を図るための在留資格です。このビザを取得するには、「高度人材ポイント制」で70点以上を獲得する必要があり、ハードルが高いといえます。

ポイント制は、学歴や職歴、年収などを点数化するもので、年齢や研究実績なども評価対象です。

一方、経営・管理ビザは、高度専門職ビザのようなポイント制ではありません。しかし、2025年10月の改正により、経営管理ビザにも「3年以上の経営・管理経験」または「関連分野の修士以上の学位」といった経歴・学歴要件が新たに設けられました。 以前より裾野は狭まりましたが、ポイントが70点に満たない場合でも、要件を満たせば取得できる可能性があります。

以下では、経営・管理ビザを中心に解説していきます。

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2.【2025年10月改正】中国人が経営管理ビザを取得するための要件

経営管理ビザを取得するための要件は、次の5つです。

  • 3000万円以上の出資および常勤職員1名以上
  • 日本における独立した事務所の確保
  • 専門家が確認した事業計画書の
  • 経営者としての経歴または学歴
  • 一定の日本語能力

以下で、それぞれについて解説します。

2-1.要件1:事業規模(資本金3,000万円以上および常勤職員1名以上)

事業の基盤として、「資本金または出資総額が3,000万円以上」であること、そしてそれに加えて「常勤職員を1名以上雇用」していることが両方必須となりました。 常勤職員は、日本人または永住者などの身分系在留資格を持つ外国人に限られます。

また、日本に住所を持たない中国人は、会社設立に必要な預金口座を持っていないことが多いため、日本に住所のある協力者の口座を利用することが一般的です。

さらに、経営管理ビザを申請する際には、会社設立に使用した3000万円以上の資本金の出所を証明する必要があります。

2-2.要件2:日本における独立した事務所の確保

要件の2つ目は、日本国内に独立した事務所を確保することです。事務所は事業の継続性や適切な運営が担保できる条件を満たさなければなりません。

日本国内に事業を行うための物理的なオフィスを確保することが必要です。改正によりこの要件はより厳しくなり、原則として自宅と事業所を兼ねることは認められません。バーチャルオフィスも不可であり、事業の継続性が示せる独立した空間が求められます。

また、事務所の賃貸契約は1年以上の契約期間が望ましく、転貸物件の場合は転貸禁止物件ではないことを確認する必要があります。

2-3.要件3:専門家が確認した事業計画書

要件の3つ目は、事業計画書の作成です。この事業計画書は、事業の安定性・継続性について証明するために必要です。

事業の安定性・継続性を証明する事業計画書が不可欠な点は従来通りですが、改正後は新たにその事業計画書を中小企業診断士、公認会計士、税理士といった専門家に見せ、その計画が実現可能であることの確認を受けることが義務付けられました。 中国人ならではのビジネス上の強みを、客観的なデータと共に専門家が納得するレベルで示すことが重要です。

事業の概要・経営理念・サービス内容・集客方法・人員計画などを明確に示し、ビジネスの安定的な成長を示すことが求められます。具体的には、「事業を継続的に行えるか」「営業活動の方法」「日本で事業を行う理由」について多角的に審査されます。

中国人の方は、中国人ならではの強みや日本で事業を行う強み、当該事業におけるチャイナビジネスの優位性などを積極的にアピールするようにしましょう。

審査員に事業の信頼性と将来性を納得してもらうために、成功可能性を裏付ける具体的なデータや証拠をわかりやすく提示することが重要です。

2-4. 要件4:経営者としての経歴または学歴

申請者自身の経営者としての資質を客観的に証明するため、以下のいずれかの要件を満たすことが必須となりました。

事業の経営または管理について3年以上の職歴

社長、取締役、部長、支店長といった役職での職歴が含まれます。日本国外での経験も対象となります。また、在留資格「特定活動」で行った起業準備活動の期間も、この3年の経験に含めることができます。

経営管理または申請事業分野に関する修士以上の学位

経営管理に関連する学位(例:MBA)や、これから行おうとする事業の分野(例:IT事業を始めるなら情報科学の修士号)に関する博士、修士、または専門職の学位を取得していることが求められます。日本だけでなく、外国の大学等で授与されたこれに相当する学位も含まれます。

2-5. 要件5:一定の日本語能力

日本国内で円滑に事業を運営するための能力を示すため、申請者本人または雇用する常勤職員のいずれかが、相当程度の日本語能力を持つことが新たに義務付けられました。

「相当程度の日本語能力」の具体的な基準

「日本語教育の参照枠」におけるB2相当以上と定義されており、日本人や特別永住者以外の方は、以下のいずれかに該当することを証明する必要があります。

  • 日本語能力試験(JLPT)でN2以上の認定を受けていること
  • BJTビジネス日本語能力テストで400点以上を取得していること
  • 日本で中長期在留者として20年以上在留していること
  • 日本の大学や大学院などの高等教育機関を卒業していること
  • 日本の義務教育を修了し高等学校を卒業していること

経営者自身が要件を満たす必要はあるか 

経営者である申請者自身が上記の基準を満たす必要はなく、雇用する常勤職員が満たしていても構いません。重要な点として、この日本語能力要件を満たすための「常勤職員」には、他の就労ビザ(例:「技術・人文知識・国際業務」など)で働く外国人も含まれます。

3.4か月の経営・管理ビザについて

4か月の経営管理ビザは、通常の1年ビザとは異なり、来日後の起業準備を目的としています。

短期滞在ビザでは不可能な「住民票の登録」や「銀行口座の開設」が可能であり、会社設立のための手続きがスムーズに行えます。さらに、事前に事務所を確保する必要がないため、起業準備のハードルが低くなります。

ただし、この4か月間で行うべき起業準備のハードルは、制度改正により格段に上がっています。最終的にこの期間内で、資本金3,000万円の準備や常勤職員の確保など、厳格化された新要件をすべて満たした上で、1年の経営管理ビザへの更新申請を行う必要があります。

一方で、金融機関や賃貸物件の選択肢が限られる場合もあるため、事前に専門家と相談しながら計画を立てることが重要です。

3-1.1年の経営・管理ビザとの違い

通常の経営管理ビザは、1年以上の在留期間であり、会社設立後の事業活動に必要な活動ができる在留資格です。しかし、ビザ申請前に資金の移動や事務所の確保といった起業準備を完了しておく必要があるため、これらを日本で手伝ってくれる協力者が必要になります。

一方、4か月の経営管理ビザは、来日後の起業準備を目的としており、会社設立前から日本での活動ができます

短期滞在ビザ(90日)では住民票を登録できず、会社設立の準備が行えません。4か月の経営管理ビザを取得することで、来日後に「銀行口座の開設」「事務所の確保」「会社設立の登記」などを進められます

3-2.4か月の経営・管理ビザのメリット

4か月間有効な経営管理ビザには、いくつかのメリットがあります。

このビザを取得すると、日本で住民登録や印鑑登録ができるため、企業設立や日常生活に関する手続きを円滑に進められるでしょう。

加えて、国内で銀行口座を開設できるようになり、会社の資本金を直接自分の口座に入金できるため、手続きの簡素化につながります。

また、申請前に事務所の賃貸契約を結ぶ必要がない点もメリットです。

一方、口座開設の可能な金融機関が限られることや、賃貸物件のオーナーが契約を認めないケースもあるため注意が必要です。また、期限内にビザの更新申請を行う必要がある点にも留意しておきましょう。

4.配偶者・子供のビザ(家族滞在ビザ)取得の注意点

経営管理ビザを取得して日本で事業を始める中国人にとって、家族との生活も重要な留意事項でしょう。 配偶者や子供を日本に呼び寄せるためには、家族滞在ビザの取得が必要となります。

ここでは、家族滞在ビザ取得の際に注意が必要な要件について解説します

4-1.実際に扶養できることを証明する必要がある

配偶者や子供のビザ(家族滞在ビザ)を取得する際には、家族を実際に扶養できることを証明しなければなりません。

審査では、扶養者となる中国人の収入が、家族が日本で安定した生活を送るために十分な額かどうかが重要な判断基準となります。この際、具体的な金額基準はないものの、収入や居住地域の物価、家賃などから総合的に判断されます。

経営管理ビザと家族滞在ビザを同時申請する場合でも、来日後の収入見込みが明確であれば、ビザ取得は可能です。

4-2.子供の年齢制限がある

子供の年齢も、家族滞在ビザ取得のための重要な要件です。明確な年齢制限はありませんが、18歳以上の子供を呼び寄せる場合、許可を得るためには合理的な理由を説明する必要があります。

これは、18歳以上の子供が「親に扶養を受ける」のではなく「仕事をするために日本に来る」と入国管理局に判断される可能性が高いためです。そのため、十分な理由を示さなければ、ビザ取得が難しくなります。

その際には、子供が日本に来る理由や、学校に関する計画を具体的に説明することが求められます。今後の教育に対する取り組みや、生活環境についても入国管理局に納得してもらえる情報提示が必要です。

5.まとめ

本記事では、中国の方にとって取得者が多い在留資格と、経営・管理ビザの概要について解説しました。内容をまとめると、以下のとおりです。

中国人に多い在留資格は「経営・管理」と「高度専門職」である

2025年10月16日より経営管理ビザの要件が大幅に厳格化された

✓ 新たに資本金3,000万円、常勤職員1名雇用、経営経験、日本語能力、専門家による事業計画の確認などが必須要件となった

✓準備期間として「4か月の経営・管理ビザ」を取得する場合も、最終週的にはこの新しい高いハードルを越える必要がある

家族滞在ビザ取得には、扶養能力の証明と子供の年齢制限に注意が必要

中国の方に人気の就労ビザには「経営・管理ビザ」と「高度専門職ビザ」があります。特に経営管理ビザは、2025年10月の制度改正により、資本金3,000万円、常勤職員1名の雇用、3年以上の経営経験、日本語能力など、非常に厳しい要件が課されることになりました。もはや「学歴や職歴にしばられない」ビザではなく、十分な資金力と経営者としての明確な実績が求められます。

「4か月間の経営管理ビザ」は、来日して起業準備を行うための有効な手段ですが、その期間内にこれらの高いハードルをクリアしなければならない点に注意が必要です。

ご家族を日本に呼び寄せるための「家族滞在ビザ」の要件も、ご自身の事業基盤が新制度下で安定していることが大前提となります。制度が大幅に複雑化した今、申請で失敗しないためには、ご自身の状況に合わせて最適な戦略を立てることが不可欠です。不明な点や不安がある場合は、必ず事前に専門家へ相談するようにしましょう。

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この記事の監修

斎藤 竜(さいとうりょう)

司法書士・行政書士事務所リーガルエステート 代表司法書士

斎藤 竜(さいとうりょう)

相談実績5000件超、実務経験10年以上の経験を持つ司法書士。
海外にまつわる相続やビジネスに関する法律、契約書作成、コンプライアンスに関するアドバイスなど、幅広い分野に対応。近年は、当事者の一部が海外に移住するケースなど国際相続の相談が多く、精力的に取り組んでいる。

【主なサポート実績】
年間100件以上の会社設立、不動産・法人登記をサポート。
アメリカ、中国、韓国など、20カ国以上の外国人の不動産取引、起業を支援。
IT、飲食、貿易、コンサルティングなど、多岐にわたる業種の設立実績。

司法書士・行政書士として、会社設立の登記手続きから経営管理ビザの取得、その後の役員変更や増資まで、ワンストップでサポートできるのが強みです。まずはお気軽にご相談ください。

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