「どれだけ法務や税務の知識をインプットしても、なかなか案件に繋がらない……」
「紹介をお願いしにいくけれど、いつも『何かあったらお願いします』で終わってしまう……」
そんな悩みを抱えている士業・専門家の先生は少なくありません。
実は、紹介先(BtoB)開拓で成果が出ない最大の理由は、あなたの「知識不足」ではなく、相手に提示する「メリットの具体性」と「提案までのスピード」にあります。
今回の記事のポイントは下記のとおりです。
- 紹介先開拓(BtoB)の本質は「自分」ではなく「相手のメリット」を徹底優先すること
- AIを「コンサルタント」として使い、紹介元の業種特有の悩みを面談前に「予習」する
- 「顧客情報を共有いただければ、先生の名前で提案書を代行作成する」という圧倒的なギブを行う
- AIプレゼンツール「Gamma」を活用し、1回限りの提案書を「使い捨て」感覚で秒速作成する
- 断られた後はAI生成コンテンツで「農耕型」の追客を自動化し、信用残高を積み立てる
- 「仮説・実行・改善」のPDCAをAIで高速化し、営業の打席に立つ回数を劇的に増やす
これからの時代、士業の営業は「足」だけで稼ぐものではありません。「AIという脳」を使いこなし、紹介元の抱える悩みを秒速で可視化・解決案を提示する。このスピード感こそが、紹介元からの圧倒的な信頼を勝ち取る鍵となります。
目次
1. なぜ、士業の紹介営業は「何かあったら」で終わるのか?
士業の受注ルートには、一般の方から直接受任する「BtoC」と、他社から紹介を受ける「BtoB」の2つがあります。
web集客などのBtoCは、直接「いらない」と言われないため心理的負担は少ないですが、多額の広告費と時間がかかります。一方、紹介先開拓(BtoB)は、コストはかかりませんが、自らアプローチし、直接断られるリスクに向き合わなければならず、心理的なハードルが高くなりがちです。
しかし、多くの先生が失敗するのは、この「拒絶」を恐れて、無難な「挨拶」だけで終わってしまうからです。
紹介先、特に会計事務所の税理士先生や不動産会社の担当者の本音はこうです。
「あなたの資格がすごいのはわかった。でも、今はこの業務で手一杯なんだ。新しいスキームを覚える余裕も、資料を作る時間もない。もし紹介して何かトラブルがあったら、長年築いた顧客との信頼関係が壊れてしまう……」
この「忙しさ」と「信用リスク」という高い壁を突破するには、単なる挨拶ではなく、相手の負担を極限まで減らし、かつ相手の価値を高める具体的な提案が必要です。ここで活用すべきなのが「AIによる秒速提案」です。
2. AIを「コンサルタント」に。面談前に相手の悩みを「予習」して深掘りする
紹介先を開拓する際、まずは「自分の理想とする顧客を誰が抱えているか」を考えます。
相続登記や家族信託であれば、資産家や経営者の顧問先を多数持つ「会計事務所」や、高齢オーナーを抱える「不動産管理会社」、あるいは富裕層の預金・融資を預かる「金融機関」は最強のパートナー候補です。
しかし、多忙な担当者に対して、異業種交流会で名刺交換をしたり、いきなり訪問して「何かあれば」と言っても、その他大勢の専門家の中に埋もれてしまいます。そこで、面談前にChatGPTなどのAIと「戦略会議」を行います。
AIとの壁打ちプロンプト例(会計事務所編)
「あなたは多忙な会計事務所の税理士です。顧問先には70代、80代の資産家が多く、認知症による資産凍結リスクの重要性は痛いほど理解しています。しかし、日々の税務申告や記帳指導、インボイス対応などに追われ、生前対策の提案は常に『後回し』になっています。
もし対策を怠り、顧問先が認知症になって預金が凍結されれば、納税資金が作れず、事業承継もストップします。それは先生にとって最大の恐怖ですが、それでも手が回りません。
あなたが今、外部の司法書士から『これなら今すぐ始めたい』と言われるサポート案を、私の負担を最小限にする視点で3つ挙げてください。」
このようにAIに役割を与えて深掘りすることで、相手が抱える「わかっているけどできない」という罪悪感や焦燥感に寄り添った、極めて精度の高い仮説を立てることができます。この予習があるだけで、初回面談での「問いかけ」の深さが劇的に変わります。
3. 【実践案】AIを駆使して「営業先の右腕」になる方法
AIを活用し、紹介元のパートナーが「断る理由をすべてつぶした」営業方法を構築しましょう。ポイントは「相手の手を煩わせないこと」と「相手の成果にすること」です。
ステップ①:ヒアリングで「気がかりな顧客」を引き出す
面談では自分のアピールは控え、「先生(担当者様)の顧客様で、認知症リスクが気になりつつも、お忙しくて対策の提案が止まってしまっている方はいませんか?」と問いかけます。 「あのアパートオーナー、最近ちょっと物忘れが増えた気がするけど、管理業務だけで精一杯なんだよな……」という、相手の頭の隅にある「喉に刺さったトゲ」のような情報を引き出します。
ステップ②:AIに相談し、解決の「エサ」を具体化する
持ち帰った断片的な情報(年齢、家族構成、主な資産)をAIに入力します。
「顧客は70代後半、収益不動産を複数所有。長男が将来を継ぐ予定だが、本人の意思能力が低下すると管理会社との修繕契約や売却ができなくなる。担当者に負担をかけず、この状況を打開するステップを考えて」と指示し、最適なスキームを生成させます。
ステップ③:「提案書の代行作成」という提案をする
ここで、パートナーにこう伝えます。
「先生、その顧客様の情報をもう少し詳しく共有いただけませんか? 私がその情報を元に、先生が次回の定期訪問でそのまま渡せる『家族信託・認知症対策提案書』を、先生の名前で作成します。 スキーム図も、概算費用もすべて盛り込みます。先生は内容を確認して、顧客に手渡すだけ。資料作成の時間は1分も使いません。同行を希望されれば私が専門的な説明も代行します」
この「相手の看板で、相手の手間をゼロにして、相手の顧客を守る」という提案は、多忙な営業先にとって「断る理由がない」サービスになります。
4. 1回限りの提案書は「使い捨て」でいい。AIツールで秒速作成
「一人ひとりに合わせた提案書を作るなんて、時間がかかりすぎて現実的ではない」と感じるかもしれません。しかし、これこそがAIの独壇場です。
AIプレゼンツール「Gamma」などを使えば、AIが生成したテキストを流し込むだけで、プロレベルのデザインの提案スライドがわずか数分で完成します。
「使い捨て資料」が営業の回転率を変える
従来の士業は、1つの完璧なパンフレットや雛形を使い回そうとしました。しかし、顧客が求めているのは「自分のための解決策」です。
・0から作らない
AIに骨子を作らせ、ツールで自動デザイン化する。
・「使い捨て」のスピード感
完璧主義を捨て、面談で出た課題に対して、翌日には「叩き台」を届ける。
・視覚的なインパクト
文字だらけの法務文書ではなく、図解を中心としたスライド形式で提供する。
この「秒速のレスポンス」と「自分たちのために動いてくれた」という既成事実が、会計事務所からの信頼を爆速で高めます。一度このフローに乗ってしまえば、先生は「困った客がいるんだけど、また提案書作ってくれる?」と、向こうから連絡をくれるようになります。
そして、この「提案書代行」という協力モデルは、会計事務所だけでなく、あらゆる紹介先で活用可能です。例えば、高齢オーナーの管理物件を預かる不動産会社であれば、「空室対策としての家族信託提案書」を作成し、担当者がオーナーを訪問する際の手土産にしてもらうことができます。金融機関の担当者であれば、「預金凍結を防ぐための資産管理シミュレーション」として提供すれば、彼らがノルマや通常業務の合間にプラスアルファの価値を顧客へ提供する強力な武器となります。
同業他士業、保険代理店、不動産仲介など、同じターゲット顧客を抱えている相手であれば、この手法は「無限に」横展開できます。「あなたが動くことで、紹介元の担当者が社内や顧客から評価される」という構図さえ作れれば、紹介の連鎖は止まらなくなります。
5. 断られてからが本番!AIを活用した「農耕型」追客術
どれほど良い提案をしても、タイミングが合わずに断られることはあります。しかし、そこで縁を切ってはいけません。むしろ「断られた後」の振る舞いにこそ、AI活用の真骨頂があります。
「そのうち客リスト」への登録と信用残高の積み立て
営業の基本は「ザイオンス効果(単純接触効果)」です。人は接触回数が増えるほど、相手に対して好意や信頼を抱くようになります。提案が通らなかった相手も「そのうち客リスト」へ登録し、定期的な情報発信で接点を持ち続けることが重要です。
AIによる「事務所通信・メルマガ」の自動生成
とはいえ、全提携先に定期的な連絡を入れるのは至難の業です。ここでAIを活用します。
・コンテンツ生成: 「最新の法改正情報を、不動産会社の営業マンがオーナーに話せるネタとして300文字でまとめて」とAIに指示。
・パーソナライズ: 「税理士向け」「不動産会社向け」など、属性に合わせてAIにリライトさせます。
AIを使えば、毎月の事務所通信やニュースレターのネタ作りに悩む時間はゼロになります。デジタルの力を借りて接触頻度を最大化することで、いざ相手に案件が発生した瞬間、「一番に思い浮かぶ専門家」としての信用残高を積み立てておくのです。
AIで営業のPDCAを爆速化する
営業は「場数」ですが、ただ闇雲に回るだけでは精神的に疲弊します。AIを使えば、営業の「質」をデータとロジックで改善し続けることができます。
・断られた理由の徹底分析
「今回の提案書代行オファーが断られた。理由は『情報の流出が怖い』とのこと。この懸念を払拭しつつ、再提案するためのアプローチ方法を考えて」とAIに壁打ちし、次の武器を手に入れます。
・超リアルなロールプレイング
AIを「多忙で、外部の専門家を警戒しているベテラン不動産会社の店長」役にして、どう切り込めば提案書の作成を任せてもらえるか、反論処理の練習を繰り返します。
AIを使えば、一回一回の訪問が「ただの挨拶」ではなく、次の成功のための「実験」に変わります。10回失敗する間に100回の試行錯誤をAIの中で完結させる。これこそが、紹介につながる黄金の勝ちパターンを最短で引き寄せる方法です。
まとめ
- 紹介先開拓(BtoB)の本質は「自分」ではなく「相手のメリット」を徹底優先すること
- AIを「コンサルタント」として使い、紹介元の業種特有の悩みを面談前に「予習」する
- 「顧客情報を共有いただければ、先生の名前で提案書を代行作成する」という圧倒的なギブを行う
- AIプレゼンツール「Gamma」を活用し、1回限りの提案書を「使い捨て」感覚で秒速作成する
- 断られた後はAI生成コンテンツで「農耕型」の追客を自動化し、信用残高を積み立てる
- 「仮説・実行・改善」のPDCAをAIで高速化し、営業の打席に立つ回数を劇的に増やす
仕事の受注ルートは「BtoC」と「BtoB」の2つですが、広告費をかけずに成果を出し、専門家としての経験値を高めるなら、紹介先(BtoB)開拓こそが最優先事項です。
そして今、私たちは「AI」という強力なコンサルタントを手にしています。
- 紹介元の深い悩みを予習するのもAI。
- 刺さる協業プランを練るのもAI。
- 顧客ごとの提案書をデザインするのもAI。
専門家であるあなたの役割は、AIが出した答えに「血を通わせ」、自分の言葉として相手に届け、人間同士の信頼関係を築くこと。そして、最終的な法的責任を負い、顧客を確実に救い出すことです。
「自分は営業が苦手だ」「資料作成に追われるのは嫌だ」と立ち止まっている時間はもうありません。AIを味方につければ、あなたは地域で「最も頼りになる、最もスピード感のある専門家」になれるのです。
最先端の士業ビジネスモデルを構築するには!?

今回お伝えした「AI活用×紹介営業」のノウハウは、ほんの入り口に過ぎません。
実際の現場でどうプロンプトを使い、紹介先である会計事務所や不動産会社の心をつかむ提案を生成し、業務効率を極限まで高めていくのか……。
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