紹介先(BtoB)開拓をするには、自分より相手のメリットを徹底的に優先すべき

法務・税務の知識をインプットしても、アウトプットする場所がなければ、案件を実際に行うことができません。

まずは集客をし、案件を受注することで、専門家としての経験値がつきます。これまで説明してきたとおり、士業や専門家が仕事を受注するルートとしてはエンドユーザー(BtoC)から直接問い合わせを得る方法と、他社からその先生が手掛けている業務を必要としている方を紹介してもらう(BtoB)2つの方法があります。

エンドユーザー(BtoC)をwebで開拓したくなる気持ちは僕自身そうだったのでよくわかります。
webやチラシなどを通して行うので直接自分のサービスをいらないといわれる機会がないので心理的な痛みがないからやりやすいんです。でも、C向けで成果を出そうとすると時間もお金もかかります。それに対して紹介先開拓を行うとなると、お金はかかりませんが自らが紹介先と会い、アプローチしていかなければならず、直接断られるという場面に出会うので心理的なハードルがどうしても最初は高くなりがちです。つまり、直接”断られる”か、”断られないか”の違いがあるんです。

今回の記事のポイントは下記のとおりです。

  • 仕事の受注ルートは2つあり、エンドユーザー(BtoC)開拓と紹介先(BtoB)開拓がある
  • マーケティングノウハウや予算があれば、エンドユーザ―(BtoC)開拓からでも構わないが、そうでなければ紹介先(BtoB)開拓から始めるべき
  • 自分の理想とする顧客名簿を持っている隣接業種はどこかを考える
  • 優先すべきは自分より、協業先のメリット。メリットだらけとなる提案を行う

今回の記事は、BtoB営業にこれから取り組んでいきたい先生向けに、取り組む際の考え方をお伝えします。

エンドユーザー(BtoC)開拓と紹介元(BtoB)開拓、どちらを優先する?

コストをかけず、案件を獲得する方法となると、一番いいのが、エンドユーザーを紹介してくれる紹介元(BtoB)開拓です。

エンドユーザー開拓(BtoC)をやるためには、元々自社でセミナーや無料相談会開催を告知することができる顧客名簿があればよいのですが、これからビジネスを手掛けていきたい士業や専門家にとっては顧客名簿をもっていないことが多いです。顧客名簿がないと、ゼロからHP作成、チラシ・DM発送など、全て自分で広告費をかけて集客していく必要がでてきます。紹介であれば、紹介元からの信用でビジネスを手掛けることができ、高い確率で仕事を受任出来る可能性が高いです。

私自身も相続・生前対策案件に取り組みはじめた当初は、エンドユーザ―(BtoC)開拓ではなく、紹介先(BtoB)開拓から取り組みました。理由は、下記のとおりです。

・私が理想とする顧客名簿を有する金融機関、不動産会社、士業など取引先、知り合いなどが多く、多くの名刺をもっていたこと
・相続などに業務に関わる業種のため、家族信託や生前対策に関する前提知識があること
・登記などを中心に紹介で仕事をしていたため、エンドユーザーの顧客リストがなく、他社が持っているリストを元に、協業ができること
・当時、多額の広告費を投入できる状況でなかったこと

そこでまずは、広告費がかからず、顧客名簿をもっている、紹介先(BtoB)開拓から取り組み始めました。
もちろん、HPをつくり、ネット集客などマーケティングを自分で行うことができ、
広告費の予算をかけ、外注することができるという先生であれば、いきなりエンドユーザー(BtoC)開拓でもいいと思いますが、予算をかけられないというのであれば、コストはかけず時間をかければ成果を出すことができる紹介先(BtoB)開拓からまず始めるべきです。

自分の理想とするお客さんを抱えているのは誰か?

紹介先(BtoB)開拓をすすめるにあたっては、まずは、自分が理想とする顧客名簿を誰が持っているかよく考える必要があります。

自分が理想とする顧客と関わっている業種を考えます。たとえば、相続・家族信託案件でいうと、オーナーさんを抱えている不動産管理会社、高齢者の医療保険などを提案している保険代理店、賃貸収入がある個人の確定申告をしている会計事務所などと、考えていくわけです。自分のサービスに関連する隣接業種を考えて行きます。

知らない相手と組む理由はない。優先すべきは相手のメリット

関係性構築

理想とする顧客名簿を有する相手に対して、いきなり協業してくれと依頼しても、元々、その取引先と強い信頼関係があれば別ですが、そうでない限り、通常は一緒に組んでくれません。

その理由は、あなたと組む理由がないし、そもそも相手は自分のことに興味はほとんどないからです。
組む理由もないのに大切な顧客を紹介してくれるはずがありません。相手の立場に立って、あなたと協業してあなたと組む理由は何か?組むことによって得られるメリットは何か?(新規顧客獲得、顧客満足度向上、業務効率化など)断られるとしたらどんな理由か?その業種ではどんな悩みや課題を抱えているのか、などをよく分析していく必要があります。
そもそも、よく知らない相手と組むことは、紹介した相手がきちんと仕事をするのかなど、紹介元の信用リスクがあります。

リスクより相手のメリットが大きくなるような協業提案をしなければ、誰も提携をしてくれません。
例えば、紹介元が定期的に開催するセミナー講師を無料で勤める、顧客配布用にセミナーチラシや小冊子をこちら側でつくり集客に貢献するなど、メリットだらけの提案を行っていく必要があります。優先すべきは相手のメリットです。自分のみが有利となる提案で、相手の利益が少なければ、そんな提案は誰も受けません。

紹介元の課題、悩みから紹介元のメリットとなる提案を考える

提案

相手のメリットとなる協業提案をするには紹介元の悩み、課題からサービスをつくっていくという発想が必要です。そのために、私自身も、その業界の現状、働いている人たちの悩み、課題、などネット、書籍、セミナーなどで情報を仕入れる、現場の生の声を聴く必要があれば、関連業界の概要の情報を入手し、こういう状況でこのような課題があるのだろうなと当たりを付けていきました。

集客で困っているようあれば、集客ためのセミナー講師を無料で勤める、集客チラシをつくる、集客用のタイトルやキャッチコピーを考え提供する、社員教育で困っているようあれば社内講師を無料で勤める、業務効率化で悩んでいればITツールの使い方を教えるなどの業務改善提案を行っていきました。この試行錯誤の回数を増やし、改善していくことで相手が抱えている悩みがわかり、自社が提供できるサービスの内容もその都度工夫して提案できるようになり相手のメリットを考えた提案が行えるようになっていきます。そうすると、提案のコツが見えてきます。

まとめ

  • 仕事の受注ルートは2つあり、エンドユーザー(BtoC)開拓と紹介先(BtoB)開拓がある
  • マーケティングノウハウや予算があれば、エンドユーザ―(BtoC)開拓からでも構わないが、そうでなければ紹介先(BtoB)開拓から始めるべき
  • 自分の理想とする顧客名簿を持っている隣接業種はどこかを考える
  • 優先すべきは自分より、協業先のメリット。メリットだらけとなる提案を行う

ここまで伝えてきた紹介先(BtoB)への協業提案方法ですが、このヒアリング、問題把握、提案のプロセスはエンドユーザーとの面談でやっていることと実は一緒です。この悩みを聞き、共感して、提案するという部分は共通なんです“悩みを聞き、共感”という部分は人でしかできない部分です。だから、営業というスキルは、IT,AI化が進んでも、なくならないスキルです。最初は、緊張するかもしれません。

私自身も開業時、紹介先開拓のため、多くの不動産会社や金融機関、会計事務所へ飛び込み営業をしようと始めたとき、最初は、なかなか、中に入れなくて、30分くらい外でうろうろしていたこともありました(笑)経験は場数でしか生まれない失敗して、改善していくしか方法はありません。これから、取り組んでいきたいと考えいている先生は最初の一歩が肝心です。

次の士業・専門家のビジネスモデルを構築するには!?

士業は、資格という安定した肩書があるからこそ、国民に広く信頼されており今の士業という仕事があります。

その反面、どうしても資格という枠に捉われ過ぎがちな面があり、本当は色々できるのに、チャレンジできる土台があるのに、〇〇士は〇〇いう業務しかできないという、自分の枠を狭めてしまっていがちです。そして、ある程度、地域の信用を得て仕事を受注できるようになると、「こんなものでいいかも・・・」と思い込んでしまい、小さくまとまってしまいがちです。でも、本当は先人たちがゼロから築きあげた資格、その信用があるから今があり、次の時代の士業につないでいく責任があります。

インターネットが普及し、民間会社がリーガルテックの分野に参入してくるなか、士業はそのまま何もしないでやられっぱなしでいいのか??そんな訳はありません。

なによりも危険なのは変化をしないこと、新たなチャレンジに勇気をもって踏み出せなくなることです。

チャレンジするということは、当然、失敗する可能性も含まれます。
でも、失敗して失うものなど、たかが知れています。

今後、我々は時代の流れを受けてチャットツールやZoomなどオンラインの仕事の進め方を本格的に学んでいく必要性があります。

そんな中、下記のような悩みはありませんか?

・新規顧客開拓をし続けるのが苦しい
・手続きビジネスから脱したい
・高額コンサル販売方法がわからない
・WEB・IT活用に苦手意識がある

どのように士業・専門家業務をオンラインに変えて、手続き代行ビジネスからコンサル型ビジネスへと変えていき、継続的な顧客獲得と育成の仕組みを構築していけばいいのか、斎藤が取り組んできた事例を元にWEBセミナーにてお伝えします。

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セミナーでは下記の内容を伝えています。

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