士業事務所のスタッフが一人で面談・受注するための人材育成4つのポイント

スタッフにお客様面談を任せてもなかなか受注につながらない、だから、所長や責任者だけが面談にあたってしまっており他にやるべき仕事に時間を費やすことができない、こんな相談を最近多く受けることがあります。
僕自身もそうだったのですが、所長や責任者によるトップ営業、確かに受注にはつながるのですが、それはあくまでその人だからできることであって属人的な業務になり、本来やるべき経営的な事がする時間を費やすことができないというジレンマが発生します。

今回の記事のポイントは下記のとおりです。

  • 所長、責任者の時間をつくるには「専門業務+周辺業務の辺りを付ける+コミュニケーション能力」この3つができる人材育成が必要
  • 所長や責任者は、育成するスタッフができる環境、つまり、学ぶためのインプットとアウトプットの場をつくり、圧倒的な量をやらせる
  • 学び(インプット)も面談(アウトプット)も基本は任せる(放任)。成長意欲がある人材は、学び、実践できる場所を提供すればいい
  • サービスの商品化とツールの整備、評価体制は所長や責任者でなければできない重要な仕事でありこれがないとスタッフは受注できないし、モチベーションにつながらない

今回の記事では、僕が考えるこれからの人材育成のポイントについてお伝えします。

やっぱり受注、相談は”人”がベストで、ITでは代替できない

昔と違って、今は、オンラインツールがあり、クラウドワークスなどの外注という手段も増えてきたので、僕が司法書士資格を取得した2003年にくらべ圧倒的に人がいないと事務所がまわらないという状況からかわっているので少人数でビジネスを回せる環境は整っています。

提案

でも、やっぱり最後に背中を後押しする、受注というサイクル、特に士業や専門家の仕事は一般のお客様から見ると単価が安くはないので、最後に、この「人」に頼むという人的な部分はなくせないので、受注、そして、受注後のお客さんとのコミュニケーション、このあたりはやはり人、そして自分以外の人を育てなければ、ずっと矢面で対応しつづけなければならないという問題がでてしまうんです。

所長や責任者は、今まで培ってきた知識と経験があるので、自分の専門業務+周辺業務+コミュニケーション能力、これらを当たり前のように持ってしまっています。例えば、僕が主力としている相続でいうと、法務関係がプロ級、そして、相続関係業務周辺の税務リスクがわかり、これをやるとやばいというあたりがつけられる、しかも、お客さんとのコミュニケーションもでき、受注もできる、そんな人っていきなり求人で、応募なんかしてきやしません。野球でいうと実力もあって、ファンもいて観客動員も見込める楽天の田中将大(マー君)がいきなり、求人票を見て応募にくることなんかないんです。

では、どうしたらいいのか?
「専門業務+周辺業務の辺りを付ける+コミュニケーション能力」この3つを備える人材を育成していかなければならないんです。

面談が大好きで自分でやりたい先生は今は少人数でもやれていける環境が整いつつあるので自分が面談だけをできる環境をつくってしまうという選択肢をとればいいと思います。そうではなく、自分以外にも面談ができるスタッフを育成して、他のこともできる時間を作りたいという先生はここは避けてはいけないポイントです。

人材育成は、当たり前だけどインプットとアウトプット、これを圧倒的な量でやらせるしかない

かくいう僕自身も、面談ばかりこなしてしまい自分の時間がほとんどない、、そんな毎日を過ごしていました。

でも、ある時から、業務をいい意味だと任せる、失敗しても構わないからやらせる、間違えたら全力でフォローするということに切り替えました。そのために僕自身は下記を行っていきました。

・自ら申し出た外部セミナーや書籍購入などの全額負担(インプット)
・面談対応の基本は放任、ほぼ任せる(アウトプット)
・面談マニュアル・ツールの整備
・受注した仕事に対して歩合、評価をつける

所長や責任者は、育成するスタッフができる環境、つまり、学ぶためのインプットとアウトプットの場をつくり、圧倒的な量をやらせるしかありません。

自ら申し出た外部セミナーや書籍購入などの全額負担(インプット)

セミナー

自ら申してきたセミナー受講や書籍は欲しいといわれたらすべて応じています。
僕もそうですが、押し付けられたものってなかなかやれないんですよね(笑)。基本、コチラから無理やりやらせるのは意味がないんじゃないかと思っています。例えば他人から献本された書籍ってなかなか読めない、でも、自分で購入した書籍はもったいないから読める、こんな経験ってないですか?(笑)

それと一緒で、こちらから一方的に受講させるセミナーってあまり効果がないんですよね。むしろ、押しつけ型は入社したての新人だったらありです。入社前にこれは見ておけと事前課題で渡したセミナー動画などは当初の意識が高いので勉強してくる傾向が高いので、押しつけ型は入社前、入社以降は自分が勉強したいという部分を積極的に応援という形でやっています。そのほうが、自らやった感があるので身につくはずです。

成長意欲がある人材は、学ぶ場所を提供すればあとは勝手に伸びていきます。

面談対応の基本は放任、ほぼ任せる(アウトプット)

結局、所長や責任者がいるので、スタッフは脇役感は出してはだめです。メインはスタッフということを徹底的に認識させないと、いつまでたっても成長しません。

今は、コロナの影響でお客さん側がzoomやチャットツールなどオンラインツールの利用への理解が進んでいます。だから、これを活用します。

コロナ以前は、直接事務所や出張の面談、電話、FAX、メールといったやり取りでコミュニケーションをとるという方法がメインでした。でも、これだとお客さんと担当者という一対一のやりとりなので(メールだとCCで自分宛てに送ってもらうという方法もあるのですが、これ意外とお客さんが返信でCCを使ってくれなかったりします、、、)、担当者がどのようなコミュニケーションをとっているのかということがわかりづらいんです。でも、今はリアルタイムでコミュニケーションがとれる、LINEやchatwork、Messenger、slackなどのツールがあるのでそこにグループチャットをつくり、面談も対応もスタッフがメインに任せる。僕がやっているのは、チャットを見ていることと、ビデオ会議面談で同席しても、メインの応対は全てスタッフにやらせています。

もし、何か間違ったことをやりそうになったら陰でチャットでアドバイスする、それで十分です。昔と違って同席も今はビデオ会議でもできるようになったので、例えば出張で直接お客さんと面談する場合で、まだ自信がない場合には、所長がお客様に挨拶したいとビデオ会議でつないで挨拶する、同席するということもできるので育成しやすい環境ができています。

面談というアプトプットの積み重ねで、なれたらあとは放任、ほぼ任せるというフェーズに移行できます。何か失敗やクレームがあったら、所長や責任者が全力でお客さん謝ればいいのです。

サービスの商品化と面談マニュアル・ツールの整備

所長、責任者と異なり、スタッフには価格決定権やサービス内容決定がありません。だから、決まった内容の手続きしか対応ができなかったら、値引きなどの対応もできないのです。しかも、法律や税務など専門業務についても知識・経験が所長や責任者と違いないので、口頭のみで説明することは到底できません。レベルがそもそも違うということは、前提の上、その差を埋め、誰でも一律に同じよう説明ができるツール・マニュアルの整備が必要です。このサービス内容や値決めの仕方、ツール類の整備は経営者が決めるべき重要な部分です。

このマニュアル化、サービスの商品化については別の記事で詳しく解説していますので、下記の記事を確認してみてください。

士業・専門家サービスで考慮すべき商品・パッケージ化の発想とは!?

受注した仕事に対して歩合、評価をつける

どんなにやる気があるスタッフでも、案件を受注する≒自分の仕事をが忙しくなるということにつながるので、そのうえで待遇が変わらないではモチベーションが維持できません。かくいう僕も、勤務司法書士時代はそうでした。忙しくなり過ぎるから、一定以上は仕事を抑えてしまうんですよね。

固定給を上げるというのも方法の一つですが、一度上げてしまうと下げることは、至難の業です。評価の仕方についてそれぞれの事務所ごとに考え方は異なりますが、だからやはり、仕事の成果として変動費として処理できるよう僕は歩合がベストだと考えています。コミュニケーションができる人材≒営業ができる人材です。優秀な人材はそれなりの成果報酬がないと自分で独立したほうがいいと感じてしまいます。

ちなみに、事務所の仕事は受託報酬の5%、自ら開拓したルートについては20%を固定給のほかに歩合としてつけています。待遇という評価があることで、既に述べた自ら学ぶという成長意欲にもつながるし、待遇という評価ではなく、安定性を求めている人材は処理など別の場所を提供するという経営側の判断材料にもなると考えています。

まとめ

  • 所長、責任者の時間をつくるには「専門業務+周辺業務の辺りを付ける+コミュニケーション能力」この3つができる人材育成が必要
  • 所長や責任者は、育成するスタッフができる環境、つまり、学ぶためのインプットとアウトプットの場をつくり、圧倒的な量をやらせる
  • 学び(インプット)も面談(アウトプット)も基本は任せる(放任)。成長意欲がある人材は、学び、実践できる場所を提供すればいい
  • サービスの商品化とツールの整備、評価体制は所長や責任者でなければできない重要な仕事でありこれがないとスタッフは受注できないし、モチベーションにつながらない

今後も、我々の仕事は、行政のIT化やオンラインサービスの充実によって更に仕事の処理的な部分は加速度的に楽になってきます。僕が司法書士試験に合格した2003年は、法務局に行かなければ登記申請も登記簿謄本も取得できないそんな時代でした。今は当たり前ですが、今は、もうオンラインでできるのでいちいち法務局に行く必要がないんです。

こういうことが今後ますます進んでいきます。逆に、手続き面が楽になってきた代わりに、法律の改正など制度がややこしくなっており、専門知識以外の分野の周辺業務もわからないとお客さんい適切なアドバイスや提案ができなくなってきています。

そういった意味でも、「専門業務+周辺業務の辺りを付ける+コミュニケーション能力」この3つを備える人材が求められており、所長や責任者以外にこれらができる人材を育成することが必要となってきています。

事例に基づく生前対策提案のケーススタディ~ワークで学ぶ生前対策提案~

顧客の要望に合わせた提案・設計・受任手法が学べる実践で学べる劇場参加型オンラインセミナー開催します。

近年、いろんな媒体で情報を取得し知識をつけ、家族構成も多様化している顧客のご相談内容は、十人十色。十人いたら十人の異なる資産・家族構成・要望があり、それぞれの状況に合わせて適切な提案をする、ということが士業・専門家に求められ・顧客に期待されているスキルです。

また、対策手法も多種多様。家族信託・生前贈与・生命保険・遺言・成年後見等、それぞれの特色を見極め、顧客の要望に合わせた設計ができることが基本スキルであり、そのうえでどうアウトプットしていくのかということが重要です。

この提案スキルが高ければ高いほど顧客の満足感をみなすことができ、「相続についてこの人にすべてを任せたい」という信頼関係を作ることができるます。今回のセミナーでは、実践的にワークを通して生前対策提案を身につけるための顧客への提案、設計、受注のコツをお伝えしていきます。

本セミナーは、事前に動画セミナーで学んでいただく「動画セミナーパート」と、お客様との相談を通して実践頂く「実践パート」の2部構成となっています。事前にお送りする動画セミナーにて提案・設計・受任のコツやどのようにヒアリングしていくのかを学び、当日その情報をもとに実際にあるご家庭のご相談を情報を収集して、提案していただくことになります。

一方的な聞く・見るだけのオンラインセミナーであれば、それはYouTubeで動画で視聴するのと何ら変わりません。ですから、実際に当日参加した人が、最も学べるような構成の新しいかたちのzoomを使った劇場参加型オンラインセミナーという実験的な企画となっています。

「これまで培ってきた知識を実践する」ためのセミナーとして、全国の士業・専門家が気軽に集まれるという特色を活かしたゲーム感覚のセミナーです。お客様にどんな質問をするのかもあなた次第!ご自身が得た情報をまとめて、提案できるように設計するという内容になっています。

セミナー内容

・顧客相談における5つのステップ
・顧客への提案、設計、受注のコツ
・資産承継と財産管理を設計する際にヒアリングすべきポイント
・信託、遺言、贈与、売買、生命保険それぞれの制度の特徴と活用方法
・事例から学ぶ生前対策の設計から提案方法

【日   程】:2021年4月14日(水)
【時   間】:13:30 ~ 16:30

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