司法書士が集客に力を入れる必要性と具体的な集客方法とは?メリットや成功させるためのポイントも紹介

司法書士として開業したものの、クライアントがつかないといった話を聞くことがあります。実際のところ司法書士事務所は世の中に多くあり、集客に力を入れなくては事業として成り立たせることは困難なケースも少なくありません。

今回の記事のポイントは以下のとおりです。

  • 司法書士は差別化を図り、集客に力を入れる必要がある
  • Web集客に取り組むことで、新規顧客の開拓と受注数の安定が見込める
  • Web集客で成功するためには、専門性と地域性に注目することが必要
  • Web集客と平行してオフライン集客も実施する

本記事では、司法書士が集客に力を入れる必要性と具体的な集客方法について解説します。集客の中でも、特に注目したいのがWeb集客です。なぜWeb集客が必要なのか、また、どのように進めていけるのかについても具体的に紹介します。ぜひご覧ください。

目次

1.司法書士が集客に力を入れる必要性

司法書士になるためには、難関国家資格である司法書士試験に合格しなくてはいけません。合格率は低く、令和4年度の試験は5%ほどでした。

しかし、司法書士になったからといって、仕事があるとは限りません。また、司法書士事務所を開業したとしても、それだけではビジネスとして成り立ちません。収入を得るためにも、まずは顧客の開拓から始める必要が生じます。

参考:法務省「令和4年度司法書士試験の最終結果について」

1-1.パイの取り合いは今後も進む一方

司法書士は年齢制限のない資格です。毎年、司法書士合格者が誕生するため、司法書士として働く方も増加すると考えられます。実際に司法書士として登録する方は増加しており、日本司法書士会連合会によれば、1960年には12,000人に満たなかった司法書士が1990年には16,000人ほどになり、2020年には22,000人を超えています。

また、司法書士事務所の数も少なくありません。例えば、全国の司法書士会に登録している法人数は1,064法人(2022年12月1日時点)ですが、法人化せずに個人事務所として営業しているケースも多いため、パイの取り合いは年々激化していると考えられます。

特にパイの取り合いが激しいと考えられるのは都市部です。全国の司法書士会に登録している法人数1,064のうち、300法人は東京司法書士会に登録しています。東京には多くの企業が集まっているため案件数も多いとはいえ、司法書士法人がかなり集中していると見ることができます。そのような中、事務所を新設することは非常にチャレンジングなことといえるでしょう。

参考:日本司法書士会連合会「会員数他データ集」

参考:日本司法書士会連合会「全国司法書士会一覧」

1-2.差別化する方法はノウハウが必要

長く懇意にしている司法書士事務所がある方なら、司法書士のサポートが必要になったときは、既定の事務所で相談するでしょう。しかし、多くの方、特に個人は司法書士事務所と定期的に関わることはありません。何らかの問題に直面し、その対応を求めて司法書士事務所を探すと考えられます。

例えば、相続について問題を抱えているなら、相続分野に特化した司法書士事務所に依頼する可能性があります。「何でも承ります」と風呂敷を広げるのも良いのですが、特定の問題に特化し、専門的な司法書士事務所とし差別化を図ることも検討していきましょう。

しかし、何らかの分野に特化したとしても、すぐに顧客がつくわけではありません。特化した分野において関連する事業所、例えば、不動産関連に特化するのであれば不動産会社とのつながりも必要になります。

また、各都道府県司法書士会では広告規制を定めているので、規制に従いつつ差別化を図るノウハウも必要です。司法書士会での横のつながりからも、差別化のノウハウを学んでいきましょう。

2.司法書士の案件獲得に必要なスキルが「Web集客」

インターネットが普及し、多くの方は必要な情報をインターネットで集めるようになりました。以前のように知人の口コミや電話帳、新聞などから情報を収集することは減り、インターネットで検索し、インターネットで公開されている口コミを情報源とすることが普通となっています。

この流れを司法書士の案件獲得にも活かさない手はありません。インターネットで集客する「Web集客」を実施していきましょう。

Web集客には次の方法などが含まれます。

・ ホームページを作成する
・ ブログやSNSで情報を発信する

Web集客の具体的な方法については、後述します。

3.司法書士がWeb集客に取り組む4つのメリット

司法書士が利用できる集客方法は少なくありません。例えば、従来のように知人を通して案件を紹介してもらう方法や、不動産会社のように司法書士が必要になる業務を取り扱っている企業との関わりを強化する方法なども利用できます。

しかし、今、注目すべきはWeb集客です。司法書士がWeb集客に取り組むことで、次のメリットが得られます。

・ 個別相談へのハードルが下がる
・ Web活用により時間効率が高まる
・ 受注数が安定しやすい
・ 集客方法によっては高額受注が期待できる

それぞれのメリットについて説明します。

3-1.個別相談へのハードルが下がる

個別相談から依頼につなげていく手法は、従来から頻繁に利用されていました。企業の顧客などを対象に無料相談会を開いたり、事務所で独自に個別相談を受けたりすることで、相談内容によっては正式な案件として依頼を受けます。

司法書士の立場から見れば、「無料で相談会を開催すれば、ちょっとした困りごとも相談しやすいだろう」と思えます。しかし、それは司法書士の思い込みに過ぎません

実際のところ、個別相談に対してハードルが高いと感じる方も多く、生活の中で気になることはあっても、見ず知らずの司法書士に相談するのは気が引けるものです。また、「相談内容によっては有料になるのではないか」という不安から、個別相談をためらう方も少なくありません。

個別相談へのハードルを下げるためにも、Web集客は有効です。例えばメールなどで何度かやり取りをしてから個別相談に移るようにすれば、相談前に信頼関係を構築できるので、顧客は司法書士にプライバシーに関わる内容についても話しやすくなります。また、ホームページなどで有意義な情報を多く公開することも、個別相談のハードルを下げます。顧客は「どのような知識を持っている司法書士なのか」「誠実そうか」などをホームページで判断できるので、「この司法書士なら信用できる」と結論を出したときは、個別相談をしてみようという気持ちになるでしょう。

3-2.Web活用により時間効率が高まる

どんなに優れた集客方法であっても、時間効率が悪い方法は避けたいものです。例えば、案件獲得につながると思って異業種交流会に参加したものの、何の成果も得られなかったということも少なくありません。

しかし、Web集客であれば、使用した時間は対価となって戻ってくることが多いです。例えば、こつこつと有用な情報を掲載したホームページを作成すれば、いつか誰かの目に留まり、「この司法書士に相談したい」と考えてくれるかもしれません。

また、SNSやブログで情報を発信することも、将来の利益につながることがあります。大切な時間を有効活用するためにも、成果につながるWeb集客に取り組みましょう。

3-3.受注数が安定しやすい

知り合いなどを回って、営業活動をすることができます。案件を獲得できることもありますが、営業活動をしないときは新規案件の獲得は難しいでしょう。

しかし、Web集客であれば、ホームページやブログ、SNSなどで発信した情報はいつまでも残ります。そのため、発信した直後だけでなく、数ヶ月後、数年後に成果となって表れる可能性があります。一過性の営業活動と比べると、受注数も安定しやすくなるでしょう。

3-4.集客方法によっては高額受注が期待できる

Web集客を実施することで、初めての方から問い合わせが来ることがあります。しかし、価格だけを聞いて連絡が途絶えたり、一方的な話をして音沙汰がなくなったりするケースも珍しくありません。そのため、一般的にはWeb集客は高額な依頼につながらないとされています。

とはいえ、すべてのWeb集客が高額受注につながらないのではありません。丁寧な対応を続けることで顧客の信頼を獲得し、高額受注につなげることは可能です。またオンラインによる問い合わせから依頼の流れを仕組み化することでも、高額受注を期待できます。

4.司法書士にオススメのWeb集客方法6選

司法書士が利用できるWeb集客の方法としては、次のものが挙げられます。

・ ホームページ制作・リニューアル
・ ブログの継続的な更新
・ ポータルサイトへの登録
・ SNSの利用
・ リスティング広告の運用
・ Googleビジネスプロフィールの登録

それぞれの実施方法を具体的に説明します。なお、紹介するすべての手法を実施する必要はありません。あまりにも多くの方法を同時進行ですると、多大な時間がとられ、実務に影響が及ぶこともあります。

また、外注する場合でも、コストが増えて収益減につながるかもしれません。最初にかけられる時間と予算を決めておき、無理のない範囲でWeb集客を進めていきましょう。

4-1.ホームページ制作・リニューアル

まだホームページを制作していない場合は、すぐに作りましょう。現在はほとんどの情報をインターネットで検索する時代です。ホームページがないということは、新規顧客とつながるパイプがないのも同然といえます。

とはいえ、やみくもにホームページを制作すれば良いのではありません。少なくとも次の3つについて検討してから、ホームページを作成しましょう。また、すでにホームページを開設している方も、次の3つの要素についての見直しをしてください。

・ コンテンツ
・ トップページのデザイン
・ 新規案件につながる動線

コンテンツとしては、事務所の住所や電話番号、アクセス方法を記したページや、所属する司法書士を紹介するページ、業務内容などを用意できます。また、法律や日常生活に関する読み物も必要です。

トップページのデザインも重要な要素です。おしゃれでなくても構いませんが、あまりにも素人感があるものや、デザインが奇抜すぎてどこをクリックすれば閲覧したいページに行けるのか分からないのも困ります。

インターネットでは多くの情報が提供されていますが、誰もが隅々まで熟読しているのではありません。多くの方は数秒で「この情報は私にとって必要か」を判断し、必要ないと見極めたときは別のサイトに移動してしまいます。顧客の心をつかむキャッチコピーや、顧客が「これは私にとって必要な情報だ」と判断できる内容を入れておきましょう。

また、新規案件につながる動線も準備しておきましょう。顧客が知りたい情報を掲載することは重要なポイントですが、顧客が記事を読むだけで満足してしまうのでは集客につながりません。ゴール(=新規顧客の獲得)につながる動線を準備し、閲覧者が顧客になるように導きましょう。

4-2.ブログの継続的な更新

ブログによる集客もぜひ挑戦してみましょう。ホームページでは、基本的には普遍的なテーマを扱います。例えば、相続や不動産登記について知っておきたい基本的な情報を提供するときは、ホームページが適しています。

一方、ブログは簡単に更新できるという特性から、旬の話題を提供するのに適したツールです。例えば、大物芸能人の離婚が話題になっているときなら、離婚時の財産分与や親権についての情報を提供できるかもしれません。ホームページよりも親しみやすい口調で執筆すれば、読者もより身近に感じてくれるでしょう。

なお、ブログを始めるのであれば、継続的に更新することが不可欠です。ブログには執筆時の日付が残るため、あまり更新していないとブログそのものに対する信用度が下がってしまいます。面白い話題を頻繁に提供し、定期的に訪問してくれるファンの獲得につなげていきましょう。

ブログページを増やすことで、広告費をトップページに費やしての集客のみではなく、顧客が検索するキーワードからの流入を増やせます。トップページ以外からの流入を増やし、多くのキーワードからの流入を増やすことができるという効果も狙えるのです。

4-3.ポータルサイトへの登録

ポータルサイトに登録することも、忘れてはいけないWeb集客の方法です。ポータルサイトとは、業種を限定して情報をまとめて掲載するサイトのことです。

例えば、美容院を探すときに「ホットペッパービューティー」、宿泊先を探すときに「一休」や「じゃらん」などを使ったことがある方も多いのではないでしょうか。司法書士のポータルサイト「士業ねっと!全国版」や「士業らくらく検索ネット」などに登録しておくと、司法書士を探している顧客に見つけてもらいやすくなります。

ポータルサイトの良い点は、問い合わせが新規案件につながりやすいことです。ホームページやブログの場合、単に情報が欲しいだけのユーザーもアクセスしますが、ポータルサイトにアクセスしているユーザーは「司法書士に依頼したい」という気持ちをすでに持っています。ポータルサイトに必要な情報を過不足なく掲載しておけば、見込み顧客からの問い合わせの増加を期待できます。

ただし、ポータルサイトに登録するには、掲載料が必要です。ある程度使ってみて、費用対効果があるか判断してから継続するようにしましょう。

4-4.SNSの利用

SNSを使ったWeb集客もあります。ブログと同じく特定の話題についての情報を発信する手段ですが、個別につながりやすい点、情報を拡散できる点が異なります。

また、SNSは無料で利用できるので、費用がかかりません。見込み顧客との関係構築や強化に、SNSを利用しましょう。例えば、Facebookはビジネス系で活用している方が多いので、経営者やビジネスをしている方向けの情報発信の場として活用できます。また、一般の方向けにYouTubeを活用した動画配信も選択肢の一つです。

SNSの特徴としては、隙間時間(≒暇つぶし)での利用が多いということです。知りたい情報を検索する目的で利用している方もいますが、ネット検索に比べると、問題解決のために活用している人の割合は少ない状況です。そのため、自分の情報を拡散し、認知してもらうことには活用できますが、直接サービスを利用する方に向けて自分の情報を届けるという意味では、ホームページ、ブログやポータルサイトのほうが優位性があります。

そのため、直接集客に繋げるという意味での取り組むべき順序としては、ホームページ、ブログ、ポータルサイトの次というイメージで取り組んだほうが良いでしょう。

4-5.リスティング広告の運用

インターネットで情報を検索するとき、多くの方は上位表示された情報をチェックします。例えば、不動産登記について地元で相談できる司法書士を探しているのであれば、「不動産登記 司法書士 京都市」などのようなキーワードで検索し、上位に表示された選択肢のみを検討することが一般的です。

Googleなどの検索ツールで上位に表示されるためには、SEO対策と呼ばれる対策が必要になります。これは検索エンジン側がどのようなアルゴリズムで検索順位を決めているかを分析し、上位に表示されるためのノウハウ、例えばキーワードを文章中に適切に含めることなどを実施していく対策法です。

ただし、SEO対策をすることで上位に表示される可能性はありますが、すぐに対策の結果が表れるわけではないため、時間がかかることに注意が必要です。また、検索順位は常に変動しているため、上位に表示されても次第に下がる可能性があります。

すぐに検索上位に表示されたいときは、リスティング広告の運用を検討してみましょう。リスティング広告とは検索結果画面の上部に「広告」として表示されるサービスで、SEO対策しなくても簡単に閲覧数を増やせます。

リスティング広告は広告がクリックされるたびに料金が発生する仕組みになっているため、単に表示されただけでは広告費はかかりません。費用対効果が高い方法としても検討できます。

4-6.Googleビジネスプロフィールの登録

Googleビジネスプロフィールに登録することもおすすめのWeb集客です。Googleビジネスプロフィールに登録すると、Googleマップに掲載される事務所の情報を編集できるので、Googleマップなどを使って司法書士事務所を探している方に効率良くアプローチできます。

例えば、表示される情報に事務所の写真やホームページのURL、営業時間などを掲載することも可能です。また、口コミをしてくれた方への返信なども掲載できるので、司法書士事務所の利用を検討している方への訴求力を高められるでしょう。

5.司法書士がWeb集客を成功させるための7つのポイント

Web集客を成功させるためのポイントとして、次の7つが挙げられます。

・ 得意とする相談内容に絞って「商品力」を伸ばす
・ Google・Yahoo!のサジェストで顧客のニーズを調査する
・ 業務内容ではなく「顧客の需要」に沿ったアプローチをおこなう
・ 専門性の高いコンテンツ作りを一定期間行う
・ 地域性を活かして地元顧客を集客する
・ 無料相談をしやすい仕組みづくり
・ 集客からクロージングまで一貫した流れを仕組み化する

いずれも成功のための重要なポイントです。ぜひご覧になり、Web集客を新規案件につなげていきましょう。

5-1.得意とする相談内容に絞って「商品力」を伸ばす

司法書士が取り扱う業務内容を広く網羅するのも1つの方法です。しかし、インターネットを検索ツールとして見るならば、特定の相談内容に絞って司法書士事務所としての「商品力」を伸ばすことが重要です。

例えば、離婚時の財産分与について悩んでいる方が「司法書士」というキーワードでインターネット検索することはほぼないでしょう。「離婚 財産」のように知りたいトピックセンテンスをキーワードとして検索します。

また、検索結果画面に表示されたときも同様です。「不動産登記・財産分与・遺産相続について承ります」と記載されている司法書士事務所よりも、「離婚についてお任せください!財産分与・名義変更専門」と記載されている司法書士事務所のほうが、自分の悩みを解決してもらえそうだと感じられることでしょう。

今まで請け負ってきた業務や得意とする業務の中から、まずは専門とする分野を絞ることが大切です。ホームページのタイトルやコンテンツも専門とする分野に絞ることで、商品力の高いサービスを提供できる司法書士事務所として認知してもらいやすくなります。

5-2.Google・Yahoo!のサジェストで顧客のニーズを調査する

GoogleやYahoo!などの検索エンジンでどのようなキーワードが検索されているかについて調査することで、顧客のニーズを把握することが可能です。顧客ニーズが分かると、ホームページの記事作成やブログ、SNSのトピック選びの指針となります。

Google検索なら次の3つをチェックしてみましょう。

・ サジェストワード
・ 関連キーワード
・ 他の人はこちらも検索

例えば、「離婚」というキーワードを検索窓に入れると、検索窓の下に候補となる言葉がいくつか表示されます。これがサジェストワードです。サジェストワードは元のキーワード(この場合は離婚)と一緒に検索されることが多い言葉で、顧客ニーズを把握するヒントになります。

また、検索結果画面の下もチェックしてみましょう。「関連キーワード」がいくつか表示されていることが多いです。これらのキーワードから、関連する内容についての記事を作成できるかもしれません。

次に、検索画面に表示された任意の記事をクリックしてから、再度検索画面に戻ってみてください。アクセスした記事のディスクリプション(要約文)の下に、「他の人はこちらも検索」と表示されています。この内容も記事作りに活用できます。

5-3.業務内容ではなく「顧客の需要」に沿ったアプローチをおこなう

検索エンジン以外を使うことでも、顧客のニーズを把握できます。例えば、InstagramやTwitterなどのSNSではよく検索されるキーワードや、検索数が増えているキーワードについて紹介しています。

また、Yahoo!知恵袋などの掲示板でも、顧客の悩みやニーズについての情報を得ることが可能です。記事作りやブログ発信に役立てていきましょう。

5-4.専門性の高いコンテンツ作りを一定期間行う

司法書士としての経験を活かした文章は、司法書士にしか書けません。専門性の高いコンテンツを作成するためにも、一定期間は集中して記事作成を行いましょう。

ただし、記事の内容が深くても、記事数が少ないと顧客は短時間で離脱してしまいます。専門の記事作成サービスに外注し、専門知識が必要な部分だけ監修するというスタイルなら、効率良くコンテンツ作りを進めていけるでしょう。

5-5.地域性を活かして地元顧客を集客する

オンライン相談であれば、全国から問い合わせを受けられます。しかし、実際に高額案件などに結びつくのは対面での相談が多くなるため、地元の顧客に注力し、Web集客を進めていくことが必要です。

ホームページにアクセス方法を丁寧に記載(最寄り駅からの地図など)したり、地域限定のイベント(〇〇公民館で無料相談会を開催など)を紹介したりすることも、地元顧客の集客につながります。また、地域で無料タウン誌を発行している場合なら、広告を出したり寄稿したりできるかもしれません。

5-6.無料相談をしやすい仕組みづくり

Web集客の最終目標は、問い合わせから案件として依頼を受けることです。そのためには、無料相談をしやすいように導く道筋が欠かせません。

ホームページやブログなどで閲覧数を増やすだけでなく、問い合わせに自然とつながるような仕組みを作っていきましょう。例えば、記事の中で司法書士がサポートできる内容を扱っているときは、その部分に「お問い合わせボタン」を配置し、顧客がすぐにアクションを起こせるようにしておきます。

5-7.集客からクロージングまで一貫した流れを仕組み化する

無料相談につなげる仕組みは、ホームページの記事中だけでは十分とはいえません。SNSやブログでも無料相談につなげる道筋を準備しておきましょう。

また、問い合わせフォームにも注意が必要です。問い合わせフォームに氏名や住所、電話番号などの多くの個人情報を記載しなくてはいけないならば、顧客は問い合わせを断念してしまうかもしれません。インターネットならではの匿名性を活かすためにも、問い合わせフォームには最低限の個人情報(氏名、メールアドレス程度)だけを記入すればよいようにしておきましょう。

6.並行して行いたいオフラインの集客方法

Web集客は効果の期待できる集客方法ですが、オフラインの集客方法と平行して実施することで、より大きな効果を期待できます。次の3つのオフライン集客も実施してみましょう。

・ 異業種交流会の参加
・ 公共の市民(区民)相談会の参加
・ 無料セミナーや講演会の実施

それぞれの集客方法の手順や期待できる効果について説明します。

6-1.異業種交流会の参加

異業種交流会への参加も、集客につながることがあります。異業種交流会では地元のつながりを築けるため、すぐに案件につながらなくても、将来的に役立つ関係を築けることも少なくありません。

例えば、不動産登記を専門として特化する場合、不動産業者や不動産を多く所有している会社経営者とのつながりは、案件獲得のうえで欠かせない要素です。「仕事を任せるなら見知った人が良い」と考える方も多いので、積極的に関係を築いていきましょう。

6-2.公共の市民(区民)相談会の参加

市民相談会や区民相談会に参加することも1つの方法です。地域において知名度が向上するだけでなく、その内容の専門家として認識されやすくなります。

お住まいの市区町村で公共の相談会を実施しているときは、得意分野であれば参加するようにしましょう。丁寧に対応することで市民から信頼を得られるだけでなく、自治体からの信頼も厚くなる可能性があります。

6-3.無料セミナーや講演会の実施

無料セミナーや講演会を実施するのもおすすめのオフライン集客方法です。相談会となると一対一の対応となるため参加をためらう顧客も、セミナーや講演会のように単に話を聞くだけなら参加したいと考える可能性があります。セミナーや講演会で知名度がある程度上がると、「個人的に相談したい」と考える顧客も増えるかもしれません。

なお、セミナーや講演会は必ずしも対面で行う必要はありません。オンラインで実施すると、さらに参加のハードルが下がります。ホームページなどで開催を周知してみてはいかがでしょうか。

7.まとめ

本記事では、司法書士の集客方法について解説しました。内容をまとめると、以下の通りです。

  • 司法書士は差別化を図り、集客に力を入れる必要がある
  • Web集客に取り組むことで、新規顧客の開拓と受注数の安定が見込める
  • Web集客で成功するためには、専門性と地域性に注目することが必要
  • Web集客と平行してオフライン集客も実施する

司法書士は難関資格ですが、必ずしも仕事がコンスタントにあるとは限りません。特に個人で開業する場合は、積極的な集客が求められます。

近年はインターネット検索を利用する方が多いという点に注目し、Web集客を実施してみましょう。ただし、Web集客によりアクセス数が増えても、案件獲得につながる仕組みを構築していないと成果を得られないので注意が必要です。

また、オフライン集客も活用し、地元のつながりを獲得することも大切です。ぜひ紹介した内容を集客に活かしてみてください。

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