コロナの影響で、士業・専門家が顧客面談やセミナーが開催できないため、オンライン面談、オンラインセミナーに切り替える動きが増えてきています。
緊急事態宣言も解除されつつある今、すべてがオンライン化するわけではなく、7、8割型はオフライン、つまり対面形式でのリアルでの面談やセミナーは戻ってくるでしょう。
それでも、やはりオンラインでできることを便利さを知った顧客はオンラインを望むでしょうし(実際僕はオフラインでのセミナー受講は時間とお金をかけることになるのでよっぽど有益な情報や講師に会いたいという動機がなければ利用する気になれません)、オンラインを活用することで遠方の顧客開拓にもつなげることができるようになるので、オフラインの他、オンラインができる両利きの経営スキルを学んでいく必要があります。
順序から言うと、オンラインセミナーよりオンライン面談からまず取り組むべきです。
士業・専門家が取り組むべきオンライン面談の導入方法については、別の記事で詳しく解説していますのでそちらを確認してください。
今回の記事のポイントは下記のとおりです。
- オンラインセミナーをリアルセミナーの延長で開催するのではなく、異なるものとして導線をつくりこむ必要がある
- リアルセミナーの顕在客中心からオンラインセミナーでは潜在客も含め広い層にアプローチすることができる
- オンラインセミナーは準備の手間が激減できるが、出席率が悪化しやすく、運営を正しく行わないと離脱される
オンラインセミナーとリアルセミナーの違いと注意すべきポイントがわかるはずです。
それではどうぞ!
オンラインセミナーをリアルセミナーの延長で開催してはいけない
オンラインセミナーを開催する際にまず、頭の中で押さえていただきたいポイントは、リアルセミナーとオンラインセミナーは全く異なるものであるという認識をする必要があるということです。
これまでリアルのセミナーでは無料相談など、フロントエンド、バックエンド商品への誘導率が40%を超えていた講師であったとしても、リアルセミナーの延長でオンラインセミナーを行ってしまうと、誘導率が5~10%に落ちてしまうという事態が発生します。かくいう、私自身も当初の運営をリアルセミナーの延長で行っていたため、全くバックエンド商品につなげることができない、、、そういう悔しい経験を積み重ねてきました。
そのため、オンラインセミナーはリアルセミナーの延長で考えるのではなく、リアルとは全く違うものであるという認識の元、正しい導線づくりを行っていく必要がある、と考えをまず改めてください。
オンラインセミナーのメリットとデメリット
オンラインセミナーのメリット
・会場設営や会場費がいらない
・印刷も不要
今まで開催していたリアルでのセミナーについては会場予約、会場設営をするという手間がありました。
事務所でリアルセミナーを開催していたのであれば会場予約という行為自体は不要ですが、それでも会場設営、そして準備のため設営するための人員が必要です。また、貸会議室を借りた場合には、プロジェクターの手配、貸会議室の会場費、会場の準備、片付け、当日の運営などやはり、人員が必要となります。会場費も人件費もそれなりに費用がかかってくるわけです。また、この新型コロナウィルス対策のために、会場の換気、消毒、座席間の間隔調整など通常のセミナーよりも工程が増えてきます。
オンラインセミナーでは、こういったもの場所の準備に伴う工程が全くいりません。しかも、自宅や事務所どこからでも開催できるっていうのが非常に重要なポイントです
4月下旬から緊急事態宣言が解除されるまですべてのセミナーをオンラインセミナーに切り替えましたが、私自身は全て自宅から配信しています。このような形でわざわざ事務所や外部のセミナー会場に行かなくてもそのまま開催できるっていうのが凄く良いポイントなってくるんです。
また、リアルセミナーでは、会場だけでなくレジュメの印刷などの準備も必要です。ですが、オンラインセミナーでは、このプリントアウト作業も不要になります。そういった作業も事前に参加者にメール等でお送りダウンロードしてもらう、つまり、参加者自身にプリントアウト作業をお願いしてしまうことができます。
つまり、事前準備が圧倒的に楽になります。
但し、冒頭でもお伝えした通り、オンラインセミナーにはメリットだらけのように見えますが、当然ながらデメリットもあります。
オンラインセミナーのデメリット
・気軽に申し込められる反面、出席率が悪化しやすい
・運営を正しく行わないと、離脱される
リアルセミナー違うっていうことを強く認識しておくべきポイントです。
気軽に申し込められる分、当日の出席率が悪化しやすいという特徴があります。オンラインセミナーの事前案内など、ちゃんと導線をつくっておかないと、参加者にドタキャンされてしまいます。有料で事前に参加費を支払い済みであれば出席率はそこまで下がらないですが、無料で開催する場合はなおさら、本当に気軽に申込をできてしまうので、当日気軽にドタキャンされてしまうのです。
そもそも、リアルセミナーの参加者は、わざわざ会場に行くという自分の貴重な時間と交通費かけて参加しているため、元々問題意識があり解決したいという課題が顕在している方、つまり、われわれのサービスを必要としている受任確度が高いお客様が参加してくれやすい傾向にあります。そのため、受任率も高くなる傾向があるのです。
ですが、オンラインセミナーは気軽に参加できるから、参加する顧客社も問題意識があり解決したいという課題が顕在している方のみならず、ちょっと知りたい、興味があるという潜在的な方も参加されます。
広告でいうと、Google検索でキーワードを入れて調べている人は課題を解決したいから調べている、つまり、セミナーでいうとリアルセミナーに参加する方(今すぐ客)だけでなく、Facebook広告など自ら検索しているのではなくFacebookで利用者に対しこのサービスに興味があるのではないかというようなものをクリックするような方、つまり潜在的な客(将来的な見込客)も含めてオンラインセミナーに参加される傾向があります。
つまり、まだニーズが顕在化されていない“ふわふわ”した客(将来的な見込客)の参加もあるということなんです。そのため、ちょっと面倒になったからもう行くのやめようという方や、一番困るのが、セミナーに参加していただいたものの、あまり聞く耳がなくて、例えば、他の作業や食事をしながらセミナーに参加してしまう方も増えてしまう傾向にあります。
しかも、セミナー内容がつまらないと、オンラインでのセミナーは簡単にクリック一つで離脱することができてしまいます。離脱されるといきなりZoomなどセミナー参加者の画面が消えてしまいます。参加者は他にどんな参加者がいるかを画面で確認できます。当初8人ぐらいでやってたセミナーも最後に2人ぐらいになってしまうとすごく雰囲気悪くなってしまうというリスクがあります。
そうなると、せっかくやる気があって参加している人もこのその人の印象が悪くなってしまうで、最後はバックエンド商品につなげることができない、そういったことにつながってしまう可能性があります。
セミナー申し込み後の事前案内方法やオンラインセミナーでつかう具体的なツールについては別の記事で詳しく解説していますのでそちらを確認してみてください。
まとめ
- オンラインセミナーをリアルセミナーの延長で開催するのではなく、異なるものとして導線をつくりこむ必要がある
- リアルセミナーの顕在客中心からオンラインセミナーでは潜在客も含め広い層にアプローチすることができる
- オンラインセミナーは準備の手間が激減できるが、出席率が悪化しやすく、運営を正しく行わないと離脱される
オンラインセミナーは参加が気軽にできる反面、出席率が悪化しやすい傾向があり、また運営を正しく行わないと離脱されてしまうという課題があります。ですので、リアルセミナーならではの、顕在客が多いというメリットがあるので、リアルセミナーはコロナ対策を施したうえで開催は検討すべきです。
ですが、オンラインセミナーも併用することで、顕在客のみならず、潜在的な見込み客にもリーチすることができるようになります。オンラインセミナーを開催する際には、オンラインセミナーならではの、課題をしっかり認識し、その課題は何か?課題をつぶす施策を導線に織り込んでいく必要があるのです。
士業・専門家が面談、セミナーをオンライン化する際のポイントとは?
今まで対面で行ってきた士業・専門家がどのように面談やセミナーをオンラインに切り替えていくのか、そして、オンラインへ移行し、メールでの事前教育、オンライン面談・セミナーから実際の受任につなげるためのコツやポイントを詳しく解説し、大評だった2020年5月のセミナーを動画コンテンツとして視聴できるようにしました。
セミナーの中では今回の記事の中で紹介したオンラインセミナーの導線づくり、顧客への事前案内メールの雛形など実際に使っているツールも公開しています。ご興味のある方は、下記ページで詳しい内容を紹介しているので、是非確認してみてください。
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