「〇〇〇〇」ありきのサービス提供で進めてしまっていませんか!?

生前対策・家族信託コンサルタント 司法書士の斎藤です

徐々に家族信託を取り扱う士業・専門家が増えてきたと感じています。同業の士業・専門家から相談を受ける機会が増えてきましたが、概ね、一代限りの認知症対策の家族信託が中心です。

今日の記事は下記のとおりです

  • 「〇〇〇〇」というサービスありきで進めていないか!?
  • 他業界から自社のサービスを考えていく

今扱っている仕事の視点をどこに置くかについて考えていきます。それでは、どうぞ(^^)/

「〇〇〇〇」というサービスありきで進めていないか!?

僕自身お客様相談を受けていて一番重要視していることは、自分の目の前のお客様が、何の問題を抱えているのかその点を把握するそこに徹底的にフォーカスすることです。視点が間違えると、本当にこれがお客様の望んでいるのではなく、こちら目線での提案になりかねません。最近こういった相談を受けました。

父母は80代。長男、長女(50代)はいますが、その子供(孫)はいません。家族全員と面談しました。

父母も高齢で今後の財産管理が必要と考え、”家族信託を検討したい”とのことで相談にきました。父母それぞれに資産、自宅のほか、セカンドハウス、アパート数棟、金融資産などお持ちです。

ポイントは、長男、長女共に独身で子供がいないこと。お客様は「家族信託」といっていますが、ここに今までと同様に家族信託を持ち込んだ方がいいのかどうか、一度踏みとどまって検討する必要があります。父母だけの世代で考えるのか、子の世代まで含めて考えるのか、考え方により組成のスキームは変わってきます。
父母だけの世代だけであれば、一代限り、場合によっては、当初受益者父、第二受益者母、子のうち一方を受託者とする連続型信託でいいかもしれません。

でも、今回はその次の世代がいないこと、さらに先はどうするのか、平等感は?もし、家族として管理し、受益権で細分化して継続させることを考えるのであれば、税金を試算して、不動産法人化を考える、それとも、プライベートカンパニーを設立し、法人を受託者にして、次の世代以降も管理する、ではその役員の候補者は???出口戦略は?
と今まで培ってきた知識と経験を活かして、選択肢を考えていかなければなりません。

お客様も、ある程度知識をもって面談に臨んできているケースが増えてきています。そうなると、中途半端にわかっていることも多いので、お客様の頭の中がもしかしたら、「家族信託」ありきで進んでいる可能性もあります

また、我々も覚えたての“このサービス”を提案したいという目線で進んでしまっている可能性もあります
父母のことだけ考えれば、一代限りの家族信託でいいかもしれませんが、お客様の課題が家族全体の将来のことで考えるのであれば、他の選択肢も検討してく必要があります士業・専門家は信用力があるからこ そ、お客様の大切な情報を引き出しやすいですが、その反面、その商品を提案しやすい立場でもあるので、こちらが“売りたい”サービスという形で本当は別の選択肢があるにもかかわらず、ミスリードをしてしまいかねない立場でもあります。

「〇〇〇〇」ありきで進まないよう、“一度、踏みとどまる”を意識する必要があります。
提案するためには、「情報・知識」が必要です選択肢をもつためには、学ばなければならない。でも、昔と異なり、今はググることができるので、知識の概要を抑え、お客様に提案できる情報はもつ、詳細は面談後調べる、又は詳しい専門家につなぐ、それができるようにしておけばよいのです。

自社の資格・サービスにとどまらず、枠をはみ出して考えてみることで、お客様の問題解決の他、他のサービス提供、単価が上がる、継続的な関係がつながる、「〇〇〇〇」というサービス以上の付加価値向上につながっていく可能性があります

他業界から自社のサービスを考えていく

先週、北九州市戸畑にあるに照寿司という寿司屋に「照寿司」という寿司屋に行ってきました。
Instagramでの情報発信など精力的に取り組まれており、地方都市の更に外れ、住宅地という立地ながら、東京を始め全国各地、そして海外からもお客さんがくる有名店ですネットや雑誌、書籍などでもよく取り上げられているので、どうしても一度行きたくて訪問しました

僕がそこで感じたこと、徹底的な差別化と情報発信です銀座でも料金3万円という高級寿司屋はざらにあります「照寿司」も同じ高級店です。でも、「照寿司」は先をいっています劇場型スタイルを展開しています昔、料理の鉄人など料理番組、その場所で、できたものを食べるイメージです。
また、店主の渡邊氏の独特なパフォーマンス、キャラクターもとび抜けています。

目の前で、刀を彷彿させる包丁捌きを見せるなど、ライブ感が半端ないです

素材も、寿司ももちろん美味しいですが、衝撃と感動も与える、まさに、体験型、劇場型寿司屋です店主の渡邊氏が言っていました。

「今は情報発信をすれば東京からも海外からも地方の店にお客さんはくる、他と同じ事をやっていてもしょうがない」

これは飲食店に限られず、全ての業種に言えることと思います生前対策というコンサルの中で、サプライズを取り入れてみる、そういうことで、手続きだけでない“感動体験”が生まれる可能性もあります即効性はないですが、その事務所の地域で中長期的なファンをつくるという施策ではありかもしれません

今ある仕事をやりながら、他を見に行く、そして考える、最初は、うまくいっている会社、事務所を参考にして、パクればいい。そして、やりながら、模索して、試して、自分に合ったスタイルをつくっていく、、自分自身もそうだったなと思い出しながら、改めて、同業種だけでなく、異業種からも学んでいく、ということをしていかなければと感じました百聞は一見に如かずそこから、考え、実際に試してみる、これが重要です

今回の記事は、ここまで。次回をお楽しみに

家族信託を切り口に

不動産コンサルにどのように取り組んでいますか?

財産の中でも分けにくい資産は「不動産」です。
その不動産が財産の約7割を占めています。
つまり、相続とは不動産の扱いが一番のカギであり、相続対策とは所有不動産をどうするかを決めること、と言っても過言ではありません。
家族信託を認知症対策として提案している士業・専門家は多くなってきました。
信託組成する財産の中で多い“不動産”について組成後に資産組換、売却、有効活用について、顧客に適切にアドバイスできていますか?
今回、そんな不動産コンサルに関する基礎知識をプロサーチ株式会社 髙橋 大樹 氏に徹底的に解説頂きます!

【生前対策・家族信託コミュニティー~LFT~2019年2月定例会】
「士業・専門家がこれから始める不動産コンサル活用術」
日時 2019年2月13日水曜日13時30分~16時30分
会場 株式会社東京八重洲ホール
※一般の方も参加可能です。

★セミナー内容★
◎気になる今後の不動産市況! そして地主や家主がぶつかる壁とは!?
◎資産組換、土地有効活用…  実際にあったコンサルティング事例のご紹介
◎「家族信託」を切口にして、どうやって不動産コンサルを展開するか!?
◎お客様の「資産の窓口」になるために私たちがやるべきことは何?

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